655958 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

super_mart

super_mart

Favorite Blog

足裏美人 harumi.podistさん
花田美恵子のM's Life emz_martさん
生田智子の「カラダ… tomoko_martさん
お肌の乾燥に悩む読… Mart☆コスメダイスキお試し隊さん
YOMEのテーブルNOTE YOME_martさん
2009年03月31日
XML
カテゴリ:木村美紀さん
明るく楽しいMartのブログにはふさわしくない話題かもしれませんが、あえて書かせて頂きますね。

実は、膵臓を患っていた父が先週他界しました。

主治医の先生から「春まで持たないかもしれない」と言われていましたが、本当に今年の桜 を見ずに逝ってしまいました。

膵臓にステージ4Aの腫瘍が見つかり「余命半年」とあっけなく宣告され、父も家族もどん底に突き落とされたのが、約2年半前。
テレビドラマでよく見ていた告知シーン、まさか自分の身近に起ころうとは・・・。

その日から、ネット、口コミ、あらゆる伝をたどり膵臓癌や病院について本当に色々と調べました。

残念ながら、膵臓癌は他のがんと違って早期発見が難しく、見つかった時は既に手遅れで予後はよくないと言われています。

しかし、検査の結果、運良く父は手術でガン細胞を取り去ることができ、家族皆でホッと胸を撫で下ろしました。

手術後、半年は抗ガン剤の副作用で苦しみましたが、その後は好きなゴルフや卓球、日曜大工、孫達と旅行したりと14時間にも及ぶ大手術をしたとは思えないぐらいの健康体に戻り、健康のありがたみ、生かされている自分に感謝する毎日だったそうです。

しかし、その間もいつ再発するかもしれないという不安から、コレは癌に効く!!という商品は手当たり次第に試したりして、高額な漢方薬の詐欺にあい、癌患者の藁をもすがりたい気持ちを利用した卑劣な商売に腸の煮えくり返る思いもしました。

そして半年前にとうとう恐れていた再発の告知。

負けず嫌いで絶対に癌に負けたくないという気持ちが強く最後まで諦めなかった父ですが、やはり癌には勝てませんでした。「悔しい・・・」何度か父のうわごとを聞きました。

主治医の先生から「2年半もの間、お父さんもご家族もよく頑張りましたね」と声を掛けて頂いた時、様々な想いがよぎり恥ずかしげもなく声を出して泣いてしまいました。

実家の近くに住んでいて、子供も大きく一番身軽に動ける私が、初めから父の病院の付き添いからずっと面倒を看てきました。
悲しくて子供が寝た後、一人で泣いたことも何度もありました。 

日に日に衰弱する父、激痛に苦しんでいる父、静かに息を引き取った時は、正直ホッとしたというのが本音です。

そして、父は荼毘に付され天国に旅立ちました。 

生まれて初めて遺体を棺に納める【おくりびと】=納棺師の方々の仕事を間近で拝見しました。

優しく洗髪をしてくれます。死んでいるはずなのに、とても気持ちよさそうな顔に見えました。大きなバスタオルがかかっているのですが、足の指の間から順に体のすみずみまで慣れた手つきで綺麗に洗ってくれます。

「気持ちよさそうだね」「おじいちゃん、お風呂に入れてよかったね」 めいめいが父に話しかけています。

その後、本来なら白い死に装束に着替えさせて頂くのですが、生前父がとても気に入っていてよく着ていた服を着せて頂きました。 

血色よくうっすらお化粧もして頂き、つめも透明なマニキュアを塗って下さっています。

12月からほとんど口から物を食べられなかったので骨と皮だけになっていましたが、棺の中の父はとても男前でした。

「若い頃、東映だか東宝だかスカウトが来たというだけあるわね」・・と思い出話が出るぐらい、不思議と緊張はしていません。

父が寝かされている部屋に一歩入った時は、一瞬身の引きしまるような荘厳な雰囲気でしたが、これも、納棺師さんの遺族を思いやる優しい語り口調や静かな動作のお陰なのでしょうか。

今、映画賞を受賞した【おくりびと】の影響で世の中の脚光を浴びているようですが、本当に地味な仕事で、誰もがそう簡単に出来るものではないと思いました。

私達遺族は、感謝の気持ちと頭の下がる思いで一杯です。

棺の中には天国に旅立つための死に装束、わらじ、杖、編みがさの他、ゴルフが大好きだった父のために燃やす事ができるゴルフクラブ、とらやのゴルフボールの形をした最中、日曜大工が大好きだった父がいつも着ていたペンキだらけの作業着、4歳の姪っ子のお手紙を入れてあげました。
          090324_1838~02.jpg

本物そっくりですが、中はあんこなんですよ。

姪っ子は「おじいちゃん、寝てばっかりだから、つまらな~~い」と無邪気です。
その無邪気さがかえって、皆の涙を誘っていました。

父にとって初孫の高校生の息子、中学生の娘は、本当によく遊んでもらっていたので、初めて経験する身近な大切な人の死に、じわじわと悲しみが増してきたようです。

「人間の死」というものにショックを受けていたようですが、今は元気に部活などに復活しています。

さて、父が他界して一週間。父がこの世にいないと言うことを除けば、なんら変わりのない日常生活に戻りました。病院に行かなくていいと思うと、何だかぽっかりと気が抜けたみたいですが・・・。

ふと見わたせば、いつの間にか桜さくらが咲いていました。

淡いピンクの桜の花さくらに癒される今日このごろですが、花冷えするので体調など崩さないようにお体ご自愛くださいませ。

ではではバイバイ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009年03月31日 12時26分27秒
[木村美紀さん] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X