テーマ:流産について(8)
カテゴリ:流産
前回の続きです。
小鳥とお別れをした、数日後。 これは、全く別の話です。
うちのマンションの駐車場には、 毎年、つばめが、巣を作りにきます。
私とハル坊は、巣作りから、 雛が巣立つまでを、毎年楽しみにしてました。
今年も、いつものように、 巣作りは始まって、 巣の中からは、可愛い鳴き声が、 ピヨピヨと、聞こえていました。
そして、この日も、 私とハル坊は、 いつものように、つばめの様子を見に行ったんだけど、
そしたら、そこには、 1羽の雛鳥が、巣から落ちていました。
小さな小さな雛鳥。 まだ羽が生えておらず、丸裸の状態です。
この日は肌寒く、見つけたのは夕暮れ時。 駐車場には、光が入らないから、 このままでは凍えてしまうでしょう。
私は、しばらく、迷った後、 枯れ葉を集め、 雛鳥には触れずに、 枯れ葉を周りに敷き詰めました。
前回、小鳥が死んでしまったとき、 自分はどうすればよかったのか調べてみたんだけれど、 基本的に、野鳥に人の手をくわえるのはいけないと、 どこかに書いてあったんです。
だから、何もしてはいけないと思ったんだけど、 かといって、凍える雛を放って帰るのも忍びなく、 気休めだけど、枯れ葉で少しでも温かくなればと思いました。
そして、ハル坊には、 「これで温かくなったね。親鳥がおうちに帰してくれるといいね」と話をし、 (実際は、親鳥もどうすることもできないけどね) 一旦、家に帰りました。
でも。
気になっちゃって。
家に帰ってからも、 寒そうに、ブルブルしていたあの雛鳥が、 頭から、離れなくって・・・。
どうすればいいのか、懲りずに、 また、ネットで調べてみました。
どうにか助ける方法はないのか。 巣にかえすことはできないのか。
すると、助けることは容易では無いけど、 数時間、命を支えることはできるようだったので、 意を決して、雛鳥を迎えにいきました。
パパが帰ってくるまで、あと数時間。 その間、家でお世話をして、 パパが帰ってきたら、巣に戻してもらおうと思ったのです。
そ~~っと雛鳥を拾い上げ、 こんな巣箱に入れました。
ダンボールの小箱の中に、カイロと新聞紙、温度計。 焼けどしないように、小箱は2重にして、 カイロは箱と箱の間に挟み、 酸欠に注意しながら、 35度以上の適温を保ちました。
あと、衰弱している雛に、 エサもやらなきゃいけないんだけど、 虫はとても採ってこれず、 お店で買うにも閉まってる。(っていうか、開いてても怖くて買えない)。
どうしようかと悩んでいたら、 はちみつをぬるま湯で薄めたものでもいいとのことで、 これで代用することにしました。
なんか、もう・・・、 必死でした。
赤ちゃんと重ねて考えないようにしていたけれど、 自分のお腹の中にいる、 胎芽と同じくらいの大きさのこの雛鳥を、 なんとかして助けてあげたかったのです。
前回、助けられなかったから、 今度こそ、助けてあげたい。
そんな気持ちもありました。
でも。
結局、
願いは、叶いませんでした。
パパが帰ってくる、ほんの30分前。 雛鳥は、動かなくなってしまいました。
産院で、流産を宣告される、 前日のことでした。
私が産院で、流産の説明を受けている間、 パパとハル坊は、雛鳥のお墓をつくりました。
***
自分の流産と、 この2羽の鳥を、 結びつけるのもどうかと思うけど、 たった1ヶ月の間に、 3つの命が消えていくのを目の当たりにすることになり、 とても不思議な気持ちでした。
誰だって、人生には、 陰と陽、プラスとマイナスの流れがあると思うけど、 あの1ヶ月、 私には、命の流れが訪れていました。
たった、1ヶ月の間に、 命の尊さ、儚さ、重さを教えてもらいました。
小さな命が教えてくれた、大切なこと。
しっかりと、心で受け止めていきたいです。
流産をしない・繰り返さない着床前スクリーニングQ&A [ 大谷徹郎 ]
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