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2006年03月04日
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カテゴリ:映画・ドラマ・TV
遅ればせながら、今年一番最初に見た映画のレビューです。
二番目に「単騎、戦利を走る。」、三番目に「PROMISE」と見ましたが
今のところ、「博士の愛した数式」が一番心に残っている映画です。

当日は寺尾聰さんの舞台挨拶もあり、映画の内容や思いについても
詳しく聞く事ができてよかったです。

「ボクの記憶は80分しか持たない」

記憶が80分しか持続しない症状を持つ数学者の博士。
75年の事故以前のことは覚えているけれど、80分したらまた戻ってしまう。
別棟に住む義理の姉が老いていくことも何故だか理解できないのです。

「君の靴のサイズはいくつかね?」

博士の身の回りを世話する家政婦の「私」と博士の最初の会話は、ちょっと普通じゃない。

「24センチです」
「ほう・・・実に潔い数字だ。4の階乗だ」

そして、数字と愛を語っているときに邪魔された博士は、家政婦に対して
驚くほどの怒りをぶつけたりもする。
扱いにくい人間である反面、愛に対してまっすぐな人だったりもする。

博士には数学のほかにももう一つ愛しているものがありました。
それは子供です。

「完全数28は、阪神タイガースのエース江夏の背番号なんだよ」

家政婦の「私」の一人息子に「ルート」とあだ名をつけ、自分の子供のように愛しむ。
そうやって、博士は人とのコミュニケーションにすべて「数学」を織り交ぜていきます。
しかしそれは、「数学」に感じがちな、冷たくとっつきにくいイメージとはかけ離れています。
そこにある「数学」はとても優しく、美しいのです。

寺尾さんも語っていましたが、この映画は記憶障害に立ち向かうとか、大変だとか、
そういう部分はほとんど出てくることはありません。
むしろ、それは一つの設定であって、前面に押し出されているのは優しさと美しさです。

普段数字に対して、何かの意味を深く感じることなどあまりありません。
しかしこの映画を見終わった後、数字が「関係」であることを感じました。
優しい関係、面白い関係、不思議な関係・・・まるで人間同士のようです。
虚数やオイラーの公式など勉強したことばかりですが、「友愛数」なんて素敵な言葉を
私は知りませんでした。

数学に対しては今まで、答えを見つける一つのゲーム程度にしか思っていませんでしたが、
この映画を見て、何か芸術的な、いやそれよりも自然そのものに対する「美意識」に近いものを
感じるようになりました。
美しい何かが身近なところに在ることと同じように、数学もまた、そっと寄り添うように
存在するものなのだということです。
数学と美意識、という、この一見かけ離れたテーマを膨らませて美しい関係を構築した
原作者の小川洋子さんにはとても驚かされました。

また、小川さんと懇意の数学者藤原正彦さんの対談をまとめた「世にも美しい数学入門
という本も、数学に対する真の理解を助けてくれるでしょう。
本のレビューは以前こちらにも書きましたが、過去無味乾燥と感じていた
ひとつひとつの数学の公式や数字がいきいきとしてくるのです。
数学者が発見した定理を見れば、その国の文化や宗教などの土壌が分かる。
また、同じく藤原さんの著書「天才の栄光と挫折」によれば、数学者達がネクラなオタク君ではなく、
ユーモアに溢れたロマンティストであることも分かります。
これで「数学」が美しくないわけはありませんね。

この著書と映画と出会ったおかげで、私の数学に対する考え方が変わったと同時に、
家庭教師として子供に教える内容も層の厚いものになったと実感しています。
今まではゲームとしての面白さを教えてきましたが、国語や社会を教えるときと同様、
美しいことに感動する楽しみにも導くことができるようになったと思います。

よく「勉強なんて大人になって役に立たない」なんて恥ずかしいことをいう大人がいますが、
それは先生の教え方が悪かったと同時に、自分の学び方(学び直し方)が悪いということを
吹聴しているようなものです。
一見役に立たない、と思われていることは、見えないところでしっかり役に立っていることに
気づいていないだけですね。

死亡率100%の人間は、死ぬ瞬間こそが完成する時ですから、やはり勉強というものは
死ぬまで続くものだということです。

べんきょう【勉強】 (三省堂辞書より抜粋)
 (1)学問や技芸を学ぶこと。学習。
 (2)ある目的のための修業や経験をすること。
 (3)(商人が)商品の値段を安くして売ること。
 (4)物事にはげむこと。努力すること。
  ※(4)が原義。





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最終更新日  2006年03月05日 00時30分28秒
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