"言い訳"
今さら 言い訳 なんてしてみても、
時も、あなたとの距離も、元に戻るわけではないけれど・・・
私には、
"○○ であるとはどういうことであるか?"
なんてちっともわからなかったし、今でもわからない。
だって仕方ないでしょう?
技を極め 己の身を削って名を成し 糧とする程の 才も気力も体力も
私には 生まれつき備わってなかったんですもの。
そしてそれが、
私が恐れずにあなたに飛び込み
蹴っ飛ばし 切りつけてしまった理由でもあった。
物心ついたときから私は、
自分の体力をお金を費やすよう大切に大切に、費やしていたの。
そしてそれは 自分の力量(限界)を見据えた、
絶望と背中合わせの、自己限界を基礎としている、
○○とは正反対の道だったから。
でも・・・
私の好奇心は ○○ にあったのではなく、
あなた にあったとだけは言えるかもしれない。
だって、
○○ ということを理由に近づきたいと思わないけど、
あなた には近づきたいと思ったんですもの。
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なぜゆえに私は、○○ という世界を覗いたのか?
たまたま目撃したのか? 見せられたのか?
今でも一体どれだったのか、私には判断がつかないのだけれど、
その世界を垣間見て、私は思った。
○○ は鎧を着ている。
鎧は、
己の世界を守るものであり、己の世界を広げるもの、のようだったと。
そして、
鎧は己を守るけれど、すごく重くて、とても不自由そうな感じがした。
そして、排他的。
あなたの世界に一歩でも近づいて覗こうとすると、
シャッターが刀のようにおりて来た。
あなたの聖域 ○○ のその部分への侵入はタブー、
たとえ如何なる理由があろうとも。
○○の世界を知りたいのではなく、
あなたの世界を知りたいと思って近づいても、
決して足を踏み入れてはいけない 領域だったのね。
でもそれは、
あなたがそこまでして守るべき"何か"を含有している証だった。
何も持ってない私は 無防備 で 身の程知らず だったし、
たとえ私があなたが着ているような 重い鎧 を着られたとしても、
とても とても・・・渡り合えるはずもなかった。
だからこんな過ちもした、
あなた方のような人々には"尊重"を基として交わるべきだったのに、
そこに私は "信頼"を置いてしまった・・・
私には推して量ることさえできなかったことだけど、
○○ は 信頼 なんて鼻から重きを置いていなかった。
バカ鈍感の私には ひどく疑い深いだけ な感じがしたけれど、
今になってわかったわ・・・ そうではなくて、
ただ、
"汝 身の程をわきまえよ!" ということだったのだとね。
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○○ が出す結論は、
善悪は別として サダメ を突いていることもあった。
それにも私は驚愕させられ、心臓が止まりそうになった。
○○ は冷徹な瞳で、情を交えないで見定めるから、
サダメ にすぐに到達できるのかもしれない。
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麻痺(陶酔)に限りなく近づいた感覚の鋭敏さ、感性の覚醒・・・・
なんて言葉を連ねたけれど、
○○ の中に感じたものを表現する言葉を、私は見つけられない。
これは心身、精神に一撃を与えかねない種類のものであろう・・・
っと 我が身で知ったのみ。
事実、私はほんのちょっぴり覗いただけで、
天地がひっくり返って しまったもの。
○○ は 彼らの世界で、
これ(麻痺・陶酔に限りなく近づいた感覚の鋭敏さ、感性の覚醒)を学んでいったのだろうか?
これを実に優雅なまでに、楽しむことができる人もいるのだった。
こんなことを記してはいるけれど、
わたしは あなた を批判しているのではないのよ。
人に人を裁けるわけがないじゃない?!
自分自身でさえも、裁いてはいけないのだから。
批判してるんじゃなくって、
これを我が身に置き換えて考えてみたら、
"ほんのちょっぴりで拒絶反応" が起きただけ。
アレルギー反応みたいなものかしら?
でもそれは、私の心身には耐え得るものではなかった、っという理由からでしかない。
そしてこれは、
この世に生れ落ちたときから背負っている "私のサダメ"故のことだった。
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これを自分で書いてしまったら とんでもなく いけないこと
っとあなたが仰ること 重々承知しているけれど、
最後に"言い訳"させてもらうわね。
私には
"○○ であることがどういうことであるか"
ちっともわからなかった。
なぜなら、
"わかりたくない(蹴っ飛ばしたい)"と私は思っているから。
でも わかりたくない と思っている私に、
何としても 目をこじ開けてでも見させようとしたのは、
サダメ だったんじゃないかしら。