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テーマ:短歌(1697)
カテゴリ:2017年来日記
予約していた宿泊先は、一年ぐらい前に名前を変えていた。以前はホテル○○という名だったけれど、今は客層を変えたからか、○○ホステルとなっていた。浅草へ徒歩で行こうと思えば行ける距離に所在し、バスや自転車ならば楽々行ける距離なので、外国人観光客、とくにバックパッカー向けに格安で宿を提供するようになったのだろうと思う。 そんなことでタクシーの運転手がこの場所を知らなくても仕方がないことだったけれど、ナビゲーターという文明の利器があるので、おそらく0時半になる前に宿泊所に到着したように記憶している。 到着を喜んだのはほんの束の間のことで、宿泊所のドアには鍵がかかっていなかったものの、階段の電灯がついているだけで受付の窓口は締まっており誰もおらず、書置きも、 部屋の鍵も見当たらなかった。二階からは複数の外国人女性の話し声が聞こえてくるので、私は日本語で“すいません、すいません”と声をかけたが返事はなかった。 その時ホテルの受付の電話が鳴った。途端に私は、イランから夫が心配してかけているのだろうっと感じた。 そして電話は留守電の自動応答へと変わって、夫の声が聞こえてきたのだけれど、受付の窓口が閉まっていたために私と息子は何もすることができないでいた。 薄暗い狭い見知らぬ、得体の知れない間で、助けが必要なのに伝えられないもどかしさを息子も私も感じていた。夫は二度ホテルに電話をかけた。 受付の前には二つソファーがあった。しかし座るのではなく、私達は身を横たえ足を伸ばしたかったのだ、一刻でも、一分でも早く!相変わらず中国人女性の笑い声やら話し声がするので五分置きぐらいに私は“すいません”を繰り返していた。そんなことを繰り返していたら、およそ三十分後に(月曜日の一時ぐらい)に日本人男性が心配して上の階から降りてきたのだった。 彼は私達に、上にいるのは中国人女性で、ホテルの人はしばらくしたら来るだろうと言った。わたしはせめて夫に、無事に日本にも、ホテルにも着いたとできるだけはやく伝えたかったので彼に、“わたしは日本人だけれど日本には住んでいないので携帯を使うことができないから、このホテルのWi-Fiのパスワードを教えてください”と頼んだのだが、彼は、自分も日本には住んでいないからその気持ちはわかるけれど、パスワードの控えはなくしてしまってわからない、座っていればそのうちにホテルの人が来るから、と告げて戻っていった。わたしは降りて来てくれた彼に感謝をする代わりに心の中で“役たたず!”っと悪態をついていた・・・それほどに私の疲労は限界を超えていたのだった。 この宿泊所は羽田から遠いし知らない場所だし、私は気が進まなかったのだけれど、値段だけのことではなく、抗いがたい大きな力が指定したような部分があったと言えないこともなかった、、、私達が来日する前に、空手のイランチームがある大会に出場するために格安の宿泊所を必要としていて、夫がここを予約していたのだけれども、そのチームは思いもかけずに直前に日本のヴィザが降りないこととなり渡航できなかったのだった。そして宿泊費の約半分が戻ることになったのだった。 私と息子の渡航もギリギリまで行けるのか行けないのか?わからなかったのは、金銭的な問題があって、結局その戻ってくることになった宿泊費の半分のお金を私達の宿泊費にあてて、不足分だけ支払うことにして、来日が決まったのだった。(イランチームには私達が帰宅した半月後にイランの貨幣でお返した。)確かに此処の宿泊費は安い、二人ならば一泊一人3000円+税で宿泊できるから。この値段はカプセルホテルの値段だけれど、部屋が使用できるし、二階には自炊のできる台所もあって、長期滞在には適してもいたのだった。でもその代わりにサービスがとんでもなく、、、仕方が無いのかもしれないけれども、とんでもなく、悪かったのだった。 【為ん方無き時空の定む川の瀬に浮かぶ笹舟人なるものは】 せんかたなきじくうのさだむかはのせにうかぶさゝぶねひとなるものは サダメを前に人は、時空という川の抗い難い瀬に浮かぶ笹舟のようなものだ 本当に今思い返しても日本に着いてから部屋に入るまでの四時間は、異空間にさ迷ったのではないかと思うほどに時の流れが遅かった! 数日前の空 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年08月17日 23時36分23秒
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