カテゴリ:◎Travel
ジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワジュワ~~~
の大音量で目が覚めた。 東京の都心ではまずお目にかかれない、 また聴くことのできない貴重な油蝉・熊蝉の懐かしい声だった。 早朝にもかかわらず、 山のてっぺんにある祖母のお墓参りを終えた頃には汗がびっしょり。 11時より祖母の13回忌の法事が始まったと同時に 長崎市長からの挨拶の放送が町中に響き渡った。 この日は7月23日。 20年前の今日、長崎は大水害に見舞われました。 私も当時父がやっとの思いで撮影し収めたビデオで、その様子をみたことがあります。 水害の光景と祖母の事を器用にも両方思い起こしながら、 30分が経過し、久々の正座に足の感覚がうすれていくのを必死に堪えていました。 午後。 親戚一同が長いテーブルを囲み、昨夜以上のお酒とご馳走を平らげる。 本日の第二幕の主役とはいえど、ぼやっと座ってご飯を食べている訳にはいきません。 「可愛いかね~ともちゃんば」で全てすまされていたのは遠い昔のこと。。。 気が付けば、無意識にも次にいつ会うか分からない親戚達に細心の注意と気配り 準備と後片付けにもうクタクタ…身を削るような思いでした。 思い起こせば長崎に到着してから一度も空腹を味わっていません。。 それくらいに食ってます。そして飲んでます。 そして夜。 これまた全くといっていい程空腹を感じないまま、 長崎の人で知らない人はいないというくらいに有名らしい史跡料亭『花月』へ。 今年で創業なんと361年というこちらの料亭。 まずは広い待合い室へ親戚一同通され、お茶と和三盆をいただく。 歪みきった窓を眺めながら、年期とともに古い歴史を感じさせられました。 そして坂本竜馬がつけた刀の傷跡が床柱に残っている大広間「竜の間」へと案内され、 格式の高い部屋に緊張を隠せない私…。 因みにこの部屋の他にもタイル貼りの床に和風の天井、 中国の様式を取り入れた窓を使った日本で最初の洋間「春雨の間」もあるらしい。 こちらがその傷跡と、 竜馬直筆の書です。 司会・進行役の父の言葉をはじめ、 普段無口な連れが、「こんなに長く話ができるもんなんだ!」 と驚いたと同時に、大分前から一生懸命考えていたであろうそのスピーチを 本人同様こちらもドキドキハラハラで見守っていました。 叔父の乾杯の音頭を皮切りに、フルコースのご馳走が次々にが運ばれるも、 それらをゆっくり堪能するゆとりなど、もはや主役の二人にはない。 はしからはしまで親戚にお酒をつぎながら何度も挨拶にまわりました。 締めに初めて聴く叔母の詩吟に、 父が少し目を潤わせていたのがとても印象的でした。 同時にいろんな思いが交差しました。 そして最後に、 今までにいただいたことのないくらいの大きな花束を二ついただき、 長かった一日は無事その幕を閉じました。 夜更け。 ホテルのベランダから山沿いにきらめく長崎ならではの夜景を眺めた。 そして、 これでまだ"折り返し地点"だという事実に気が付き、 悩ましい溜息がこぼれた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/03 03:52:43 PM
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