カテゴリ:旅で出会った風景や出来事など
私は考古学に興味があります。 今年の3月に静岡県立美術館で『令和5年度山の洲文化財交流展』がありました。 このブログでもその様子を書きました。 「発掘が語る地域交流(フォッサマグナがつなぐ 新潟 長野 山梨 静岡)」を見る 2024/03/04発掘が語る地域交流(フォッサマグナがつなぐ 新潟 長野 山梨 静岡) https://plaza.rakuten.co.jp/masarus/diary/202403040000/ 今回、10月26日富士見高原リゾートに行った帰り、車で走っていると「井戸尻考古館」の表示が出ていました。 すぐ近くにありそうなので寄ってみました(P)。 建物は普通の感じで表示も見えなく、ほんとに考古館なの?と思いながら玄関から入りました。 参観料300円を受付に払い縄文土器が所狭しと大量に並んだ室内に入ります。 展示室の前に「井戸尻考古館」の表示がありました。 よくこんなに集めた物です(4P)。 縄文文化を代表する火炎土器類です。 土器の附属の飾り模様だけでなく土器への浮き出た模様も特徴があり芸術的でもあります。 打製石斧や石皿もあります。 その打製石斧をどんなふうに使うのかも復元して現代の道具と比較して展示してあります(5P)。 種類や量の多さからある程度定住した集落があり、みんなで農耕をやっていたことが想像できます。 絵付けされた土器も出土しています(P)。 素晴らしい模様の土器や焦げ跡が残った深鉢や足付き土器もあります。 煮炊きに使ったのでしょう。 土偶類も素晴らしいです(3P)。 私、高校時代は郷土研究部に所属し、地域の考古学的な調査を主にやっていました。 縄文、弥生、古墳時代の遺跡に行き調べたり、道路や家などの工事中に出土した遺物や住居趾を発掘する手伝いをしたりしていました。 高校の部室倉庫には土器片や石鏃、石斧などもたくさんありました。 また、三島市付近に表面採集に行き石皿や縄文土器片を見つけたこともありました。 高校時代の活動が脳裏に甦りなつかしくもあり、ここでもっとすごい遺物を見てとても感激しました。 家の近くに「登呂遺跡」があり、たくさんの出土品、集落跡、水田跡などが見つかっていますが、これらは1級河川の安倍川が氾濫し洪水で村ごと埋まってしまったからです。 この井戸尻は高原にありますので大きな川による洪水はなく、「どうして5000年以上も前のこのような素晴らしい土器類が今に残されたのか」というのが大きな疑問でした。 井戸尻考古館のスタッフにそれを尋ねたのですが、今学芸員がいないのでわからないと言うことでした。 ただ、教えていただいたのは、縄文時代の遺跡のあとこの地方で出土するのは平安時代の遺跡だそうです。その間の人間の営みがすっぽり消えているのです。 気候の変動、稲作伝来による生活の変化等でそれらをしやすい低地に移り住んだのかもしれません。 井戸尻考古館に立ち寄って良かったです。 10月の週末の土曜日でしたが、私の他には1人が見学しているだけでした。素晴らしい資料がいっぱいです。みなさんも見ませんか? この「井戸尻考古館」の他にも、同様な中期縄文文化を展示している原村の「八ヶ岳美術館」、「北杜市考古資料館」も見てみたくなりました。 (歴史民俗資料館に続く)
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Last updated
2024.11.12 09:31:36
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