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カテゴリ:北陸の小京都、大野周辺
もっとも、まだまだ安心できる状態ではないようです。今冬は、ネット(合成繊維製)やテグス(釣り糸)を従来より細かく張るなどの対策を講じたものの、サギはとても賢いし、効果のほどは分らないという。今後の成り行きが心配されるところですが、一日も早く、鳥害対策を確立して、イトヨが安心して棲めるような環境になってほしいものです。 ところで、大野市の本願清水は、一生を淡水中で生息する「陸封型イトヨ」の生息地南限として、昭和9年(1934)に、国の天然記念物に指定されました。イトヨは、トゲウオの一種で体長4~5cmの小魚。背ビレにトゲを持ち、体側部鱗板に特徴がありますが、雄が巣を作って産卵後の雌を守り、稚魚を育てるという、珍しい習性もあります。また、「陸封型イトヨ」が生息するのは、全国でも大野を含めて三ヶ所だけです。 大野に「陸封型イトヨ」が棲みつくようになった経緯については、大野のイトヨは、もともと、海と川を行き来していたのですが、大昔、地殻変動などで川に閉じ込められて、一生を淡水域で過ごすようになったといわれ、湧水豊富な大野盆地で独特の進化を遂げたようです。それも、15度ぐらいの豊富な湧水があったことから、これまで生き続けることができたと考えられています。また、イトヨはきれいな湧き水に棲む習性があることから、「大野の水のシンボル」にもなっていますが、最近は地下水の水位低下で、かつてほど見られなくなったとか。それでも、本願寺門徒が掘った本願清水「イトヨの里」など大野の数ヶ所でみることができるようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月09日 22時06分09秒
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