昼行灯

今日は、皆既日食の話題で日本中が賑わった事と思う。

奥さんの会社では、事務方以外の職員が仕事そっちのけで
全員外で油を売っていた日食を観察し、中には
写真まで撮った人も居たそうな。

私の会社でも、本社に居る同僚が、雲が良い具合に
フィルターになってくれて、欠けてるのが見えたぞー
と、私のパソコンにメッセージを入れてくれた。

かく言う私はというと、丁度その時間、めちゃくちゃ
忙しくて、職場のビルを走り回っていたので、日食が
始まった事すら気づかず、同僚のメッセージで初めて
気がついた次第。

おそらく、私の職場の屋上でも、観察する輩がひしめいて
いたと思われるが、どんよりと雲のかかった空で、彼らは
欠けていく太陽を見ることが出来ただろうか？

夕刊を見てみると、人口が平時の５倍にもなって、一躍
その名を知られる事になった、かの島は、かなりの悪天候
だった模様。

かなり高いツアー料金を払って行った方も居ると聞く。

暴風雨の様な所でひたすら天を仰ぎ、じっと太陽を待つ
というのも、なんだか、ちょっと神がかった光景だったり
する。

まあ、自然相手のものだから、こればかりは仕方ないか。

何はともあれ、今世紀最長の皆既時間だった日食に、人々が
一喜一憂しているその間、その事に全く気づかぬまま、自身の
”怪奇日職”に追い立てられて、「ひょえ～」と声にならない
悲鳴を上げていた、今日の私でありました。