昼行灯

このところ、夜明けが遅くなって、私が起きる頃はまだ暗い。

これから、だんだん寒くなっていくんだなあ。
・・・　寒いの嫌い。(_ _。)・・・シュン

そのうち、まだ星が瞬いている内に家を出る様になるのだ。
・・・　暗いの嫌い。(_ _。)・・・シュン

なんて、ちょいとセンチになって（今時、おセンチなんて言葉
使わないよねえ。(^^;;）しまったりするのだが、それに活を
入れて、毎朝家を飛び出している。

そんな中、毎朝、バス停脇の駐車場の隅っこに、ノラ猫が一匹、
背中を丸めて、でーんと鎮座している。

可愛いというより、ふてぶてしい　というか、ギロっと睨みを
利かせていて、「俺の縄張りに近寄るな！」オーラを出しまくって
いる。

だが、彼にもどうやら苦手とするものがある様で、そいつが
やってくると、ささっと別の場所に移動する。（これもまた
決まった場所なのだ）

彼が苦手としているもの、そいつは　２羽の”カラス”。

体格的には、猫の方が立派なのだが、羽を広げると、かなり
大きく見えて、なかなか威圧感がある。

カラスの方は、おそらく猫をからかっているのだと思うのだが、
決まって猫を見下ろす場所に留まって、あざ笑うかの様に、
”アー！”と低く小さく唸っておしまい。

猫はと言うと、第二の場所へ避難して、恨めしそうにカラスを見上げて、
これまた”ナァー”　と唸っている。

カラスが去ってしまうと、すかさず元の位置に戻って、満足そうに
背を丸めて座り込んでいる。

これが毎日の様に繰り返されているのが面白くて、いつか写真を
撮ってやろうと思っているのだが、なかなか２羽と１匹を収める
のは難しい。(^^;;

兎にも角にも、縄張りを主張する猫と、ソレを知っていてなお
ちょこっと足を出してはせせら笑っているカラス。
まるで何処かの国同士の小競り合いを観ているようだなと思い
ながら、バスに乗り込んだ今日の私でありました。