木枯らし吹く日、そうぼくの稽古
今日は木枯らしの吹く、寒い一日でしたね♪私は家でぬくぬくしてました。昼間はネットを見たり、ごろごろしたりしてたけど、夜は突然そうぼくの稽古がしたくなり、墨をすり始めた。月に1回のそうぼくも、もう約1年半近く続いている。始めたときは、中学以来の書道だったので、まるで小学生のような字で恥ずかしかったなあ。筆の使い方もよく知らないままだったし。子供のころ、書道はずっと苦手だったな・・それがしばらく前から、絵を描くことに行き詰って、ちゃんと筆で描いてみたいな、とぼんやりとは考えていたけど、いわゆる書道がやりたいのでも、水墨画がやりたいのでもないし、絵手紙なども違うし、日本画を習うまでもは考えられないし・・・筆ペンで絵や字を描いてみたり、PCの描画ソフトで筆タッチで描いたりでとどまっていた。そんなとき、昨年偶然そうぼくに出会い、とりあえず始めてみた。そして1年半、落ち込んだり、時には内心反発したり方向性がちょっと違うなあと思いつつも、文字が中心とは言え、筆と墨でラインを描くことの楽しさ、ラインに情感をこめることができることを教えられた。先週の教室ではいつもの楷書の漢字のあと、小筆で俳句などを練習する。私はどうもかたい楷書が苦手で、いつも大ぶりになってしまう。小筆でなめらかにかな交じりの俳句を書くほうが、性に合ってるみたい。絵を描いてるみたいでラインの強弱を繊細につけるのが、楽しい。そのあとで先生が、興にのったのか、俳句の中の一文字「凩(こがらし)」を抜き出して創作を始めた。大筆を叩きつけ、飛沫を飛び散らせ、美しいかすれを生じさせる。にわかに文字が勢いを増し、生き生きしてくる。しかもそれは半紙をはみ出て、四角い枠にはおさまりきらない作品となる。ときどき先生はそのように、その日のお手本にないものを即興でつくってしまうが、この日は特に興奮してしまった!すごいすごいすごーい!!私も筆を叩きつけてみるが、なかなか飛沫はあがらない。「力が入りすぎてるのよ」と指摘され、筆を軽く持って何度も試みるが半紙にぼってりとした黒いかたまりとラインがどんどん重なっていくだけ。それはそれで抽象画の作品のようでもあるけれど(笑)あんなに興奮した稽古は久しぶりだった。今日は、午後夕飯用の買い物に行ったとき、日差しが美しく、街がきらきらしていて、寒かったけど気分よかった。そして木枯しが、かさかさしたけやきやイチョウの葉を渦巻かせ、吹きさらすのを見、心が浮き立った。それで先週稽古した「凩(こがらし)」を書きたくなったのかもしれない。家で稽古してみると、楷書や小筆での俳句などは、次回先生に見ていただけるくらいにまあまあ書けたが、やはり「凩(こがらし)」は満足いくのは書けなかった・・自在に筆を走らせること、それはまだまだ遠い道のりだ。でも楽しみながら、自分のラインを見つけていきたいと思う。