走墨作品展のための作品づくり・3
走墨作品展、今週末が3点目、課題作品の提出締め切り。自由作品でエネルギーを使い果たしたのか、なかなか思うように書けなかったり、集中力が続かなかったり。色紙のサイズの画仙紙に、八木重吉の詩の一説を書く。墨は青墨と普通の濃墨の2つを、それぞれ2つの硯にすり、濃さを調節するための水を入れるお皿を置き、筆置きには筆2本。今回は青墨用に太い筆と、濃墨用に極細の筆の2本を使う。太い筆は、普段の稽古からも一番よく使っている筆で、安心感がある。細い筆は猫の毛の筆で、非常にやわらかい線がかける。太筆には自然の大らかさと真摯なピュアな姿をたくし、細筆はそんな自然を見つめながら抱く願いを、ささやき声のように走らせたい。色紙大の枠内に、小宇宙を描き出したいという野望は、案外難しく、苦心している。