"シベリアの画家"~香月泰男展
先日、練馬区立美術館へ香月泰男展を見に行きました。すいてそうな平日の午前中を狙って・・キリンさんのいる練馬区立美術館↓館内に入るとまずロビーの天井が目をひきます。許可を頂いて写メ。香月泰男は好きな画家のひとりです。太平洋戦争やシベリア抑留の体験を描いた"シベリア・シリーズ"が有名です。今回の生誕110年の回顧展には圧倒されました。いくつかの作品の前で泣いてしまいました(すいていてよかった・・)常に死を目前にしたシベリア抑留の過酷な体験そのものにも圧倒されますがと同時に画家としての目や感性に驚嘆の想いを抱きます。極限状態の中でも美を見つめる目。決して絵具箱を手放さない。彼の絵はマチエールも色も素晴らしいですが、私にとっては構図表現が最大の魅力でその秀逸さにただただ感嘆・共感してしまいます。作品ひとつひとつが心に焼き付いて沈殿していくようです。願わくば彼の魂が繋ぎ止められてしまっているナホトカの浜辺から解き放たれますように・・・重い作品が多いですが、日常の作品やほんわかした作品もあります。フランスのシャルトルを描いたポストカードがかわいくて購入しました。練馬区立美術館での香月泰男展は2022年3月27日(日)まで。