「鉄道と美術の150年」展
先日、東京駅構内にある東京ステーションギャラリーへ「鉄道と美術の150年」展を見に行きました。日本の鉄道150年の歴史を追いながら、想像以上に様々な視点から描かれた鉄道美術を楽しめました。明治時代の版画には文明開化と和洋折衷の晴れやかさが炸裂してました!小林清親「新橋ステンション」浮世絵なのにむしろ現代的なシャープさ。光と影の表現がとても魅力的。"日本のゴッホ"と称される長谷川利行の「汽罐車庫(きかんしゃこ)」奔放で熱のある筆使い、機関車の黒の密さ、つやめき。青緑の空の色が車庫の赤銅色が踊っています。淵上白陽「列車驀進」満州の平原を走る列車のモノクロ写真。大きく斜めに傾けたアングルや荒い粒子により疾走感や高揚感が強調されて感じられます。松本竣介「駅の裏」とてもよかった!これまで見た松本竣介の作品の中で一番好きかも。駅や街がほとんどシルエットとなったような暗めの蒼い風景画ですが、その端正な空気感、静寂に引き込まれます。心静かにずっと見ていられる・・遠藤彰子「駅」最初はあまり好きではない画風だと思ったのに2回目に前を通ったら気になって、ずっと見てしまいました。確かに駅ってこうした多重構造的で、興味をそそられるところがあるなあ。ちょっとシュールな雰囲気があって、特に左端の遠くまで続く通路はキリコの世界のよう。「鉄道と美術の150年」展は2023年1月9日(月・祝)まで。ギャラリーから出て見上げる東京駅丸の内北口の天井ドーム。壮麗~!