生誕120年 棟方志功展
先日、「生誕120年 棟方志功展」を見に国立近代美術館へ行きました。棟方志功の素晴らしい作品を見る機会はこれまでも何回かありましたがこれだけまとまった展覧会を見るのは初めてです。一部をのぞき写真撮影OKだったので、特に気に入った作品を写真撮りました。「華厳譜(けごんぷ)・風神の柵」「華厳譜・不動明王の柵」「善知鳥版画巻(うとうはんがかん)・鉄嘴(てっし)」鳥の表現も絵の流れも素晴らしくて見入ってしまいます。「門舞男女神人頌(かどまいだんじょしんじんしょう)」神話上の人物などが描かれています。「木花之佐久夜妃(このはなさくやひめ)」はちらしにも使われています。とても魅力的な作品♪「幾利壽當頌耶蘇(きりすとしょうやそ)十二使徒屏風」見上げるほどの高さの屏風、そして白・黒・赤の色彩が非常に鮮烈で目を引きます。キリスト教世界まで版画にしていたとは意外でした。十二使徒ひとりひとりが興味深く個性的に表現されていました。「世跳(ヨハネ)の柵」・「邊梨保(フィリポ)の柵」光徳寺の襖絵「華厳松」圧巻!墨が咆哮するかの如く。墨だけでなくほんのわずかに薄い赤や薄い青も使われています。「運命頌(うんめいしょう)」ニーチェ「ツァラトゥストラはかく語りき」の文章が彫られています。まさかここでツァラトゥストラに出会うなんて思いも寄りませんでした・・哲学科出身の私には嬉しい驚き。「追開心経の柵」般若心経が刻まれています。「いろは板画柵」かわいくて遊び心に心和みます。「鷺畷(さぎなわて)の柵」"平面"をとことん追求したような作品。青森県知事室の壁面に飾られた作品だそうです。洋物の絵やデザインもあり、これも意外すぎ!かわいくておしゃれ。(エラーでうまく写真撮れてなかったのでパンフからご紹介)奔放さと緻密さ、素朴さと高いデザイン性、泥臭さと洒脱さ・・など両極端を有し、その世界は広く深く驚きに満ちていました。そして板画を描き彫るのが楽しくて仕方ない!という溢れんばかりの熱、生命力に圧倒されます。仕事に行く前に1時間半ほどで回ったのですが時間が足りなかった!混んでたのもあるけどじっくり見れてないコーナーもあったし、常設展も回る余裕がなく・・。一部作品の入れ替えがあるので後期も見に行こうかなあ。会期は12月3日(日)までです。おまけ♪お隣、バベルの塔(毎日新聞社)も健在でした。