テーマ:旅のあれこれ(10283)
カテゴリ:ウォーキング・旅
座禅体験のあとは、庭を見て回りました。 裏庭は枯山水の様式。 枯山水様式ってほんとに日本人の抽象的表現の最たるものですね。 こんな表現をこんな古い時代に確立していたなんて、感嘆してしまいます。 ぐるっと境内のまわりの廊下を歩いて庭を楽しみます。 向こうの太鼓橋を渡ろうとしているのは一村雨さんです(こそっと撮りました、失礼~♪) 何気ない庭の木に、いのちの輝きを発見するひととき。 恵林寺庭園。夢窓国師によって造られた池泉回遊式庭園。 上段に天上をイメージした枯山水、下段には心字池を配し世界を表しているそうです。 想像よりこぢんまりとした庭でしたが、 それだけにエッセンスが凝縮しているのかもしれません。 ちょっとした台があったので、庭を前にして座り、一村雨さんと庭について話しました。 が、時間がなくなってしまい、あまりゆっくりできずに残念でした。 私は庭には詳しくないので、一村雨さんにいろいろ教えていただいたり、 感想をもっと語り合ったりしたかったのに~。 広間のほうでは走墨の準備が進んでいました。 いよいよ広春先生のデモンストレーションが始まります。 呼吸とともに一気に墨をぶつける瞬間です。 やり直しは一切きかない、真剣勝負です。 「会」という字の旧字を書いたこの作品は、住職さんに気に入られ、このお寺に奉納されました。 自転車競技のアスリートの絵、線が生き生きと躍動しています。 自由闊達な線が生まれ出る瞬間を見られて、感激です! 普段なかなかない機会なので興奮してしまいます。 デモンストレーションのあと、生徒や参加者はそれぞれ思い思いの文字を書きました。 お手本を参考にしたり、好きな言葉を書いたり。 私は「風林火山」を書いてみましたが、あまりうまく行きませんでした。 普段は机で書くのですが、この日は畳の上でじゅうぶん場所が取れなかったり、 事前に先生から、当日はお手伝いしてねと言われていたりして いろんなことが気になってしまい(その割にほとんどお手伝いできずにいましたが) ちっとも落ち着きがなかったです・・反省。 それに比べ、一村雨さんは初参加ながら落ち着いて集中して書いてました。 さすが達筆で、やはり文武両道の方なんだな~と感心ひとしきり。 多分前世は芸事もたしなむ、武士とか武術の指南者だったのでは、と勝手に想像したり。 座禅体験も走墨のイベントも終え、お堂を後にします。 お土産を物色したり、最後にお庭を歩いたりして残りわずかな時間を惜しみました。 夕方の日差しを浴びる三門。 「心頭滅却すれば火もおのずから涼し」という快川(かいせん)和尚の遺げが掛けられています。 信長の焼き討ちにあったときの言葉だそう。気丈に決然とした言葉をはなっての壮絶な最期。 恵林寺にお別れする時間がきました。 短いけれどいろんなことがぎゅっとつまった一日、さまざまな発見もあり、 いい時間を過ごせました。 同行くださった一村雨さんにはあらためて感謝です♪ 禅寺での座禅とお庭と走墨、また何か自分の中の世界が深まっていくような、 そんな予感のする旅でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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