テーマ:今日の出来事(292932)
カテゴリ:思索・読書
先週末のハイテンションから、この土曜日はまた思いがけない展開になった。 1~2ヶ月前から気になっていたちょっとした動悸、 最近はちょこちょこ起こるので不審に思いつつも、 気にしなくていいですよ、カロリーの取りすぎに気をつけなさいとか何とか あるいは更年期障害の前兆とか(早すぎるけどありえなくない) 言われるのを期待してかかりつけの医者に行った。 私はこのF先生が好きで、信頼している。 えらぶったところがなく、患者をひとりひとり自分で呼びにきて、 診察室のドアを手で押さえ、開けて待っていてくれる。 温厚でほがらかで正直なところも気に入っている。 インフルエンザのときもノロウィルスのときも腸炎のときもお世話になった。 循環器科もやっていて、発作性頻拍症(心臓がばくばくなる病気)を患った友人も このF先生に信頼を置いている。 症状を話すと「それは気になるよね~はっはっは」と笑いながらも 心電図をとられた。 先生はときどきぴょこんと跳ねてる心電図のラインに顔を近づけ 「んんん~~」とひとしきりうなったあと、 「胸が苦しいと言っても、即心臓、というわけじゃなくて ストレスの場合もあるし、神経の場合もあるし、肺の場合もあるし、」 と言いつつ、 「一応ニトログリセリン出しておきましょ」とサンプルの薬を差し出す。 「ニトログリセリン??!」 思わず聞き返してしまった。 なんだか爆弾の材料の名前みたい! 「これが効いたら狭心症、効かなかったら狭心症じゃないから」 ・・・ き、狭心症って言ったら、 心臓病じゃない? そんなこと言われるなんて思ってもみなかったので、 「ときどき胸が苦しいと言っても軽いし、気にしなくていいですよね?」 とダメ押しで尋ねてみると 「気にしたほうがいいよ!!」と返されてしまった。 ・・・・・・ 軽い気持ちで、安心したくて医者に行ったのに、 爆弾(ニトログリセリン)をもらって呆然として帰ってきた。 先週のあの輝かしい希望に満ちた時間から急落下。 これからだっていうときに。 やっと踊る場をつくるところまでこぎつけたのに。 私のからだに何が起こってるのだろう? まさか、踊れなくなる? ものすごく不安になって、いろいろぐるぐる頭をめぐる。 大げさだけど、"死"の一文字も浮かんで。 しかし、今のところの結論から言えば 動悸が起こったとき、爆弾(ニトログリセリン)は効かなかった。 3分置いて2錠目を舌下に入れてもまったく効かず。 やがて症状は自然消滅。 ??? 看護士の友人と、発作性頻拍症だった友人とに話し、 総合して考えてみると、私のはどうも狭心症ではないような。 先生も「わからないけどはっきりしたほうがいいから」と言っていたので もしかしたら狭心症の可能性を消すために、 あえて最初にこの爆弾を処方したのかもしれない。 そして考えられるのは、ストレスによる不整脈。 そういえばたった数分取った心電図に、すでに不整脈が出ていると言われた。 先生に「最近ストレスを感じてますか?」と聞かれたとき、 「え?特に・・・」と答えたが、後から考えればそんなはずはないのだ。 昨年からジェットコースターのような心理状態にさらされ、 そして周囲に病気、死、鬱病などが渦巻いている中で 自分を保ち、身内を支えなければならなかったのだから、 ストレスを感じていないはずがなかった。 ストレスに麻痺していたのだろう。 そう考えると納得が行き、少し安心する。 対処のしようがある。 もちろん、またF先生のところへ行き、その後の経過を話し、 どのように判断されるかわからないけれど。 しかしこういったマイナスのことがあると、 落ち込んだり怖くなったりもするけれど、 生の輪郭がくっきりすることは確かで、そのこと自体は悪くない。 それを実感した。 もし、例え狭心症なのだとしても、 まだ軽い症状なわけだし、対処しながら 私は可能な限り、踊り、創り、活動していこうとするだろう。 なんとか身体と折り合って、 限られた中でより密に情熱を凝縮させようとするだろう。 あるいは、もしも命に関わるような病気だとしたら、 こんなのんびりした自分ではいられなくなる。 そんな考えがまっすぐやってくると、 では今までののんびりした自分は一体なんだろうと思ってしまう。 不確かな未来を勝手に想像して見つめながらも、 実はそんな自分は盲目だったということに気づく。 こうして書いている間も軽い動悸が続いている。ちょっと苦しい。 深呼吸してみる。 身体の声を聞きたい。 まだ踊る時間をください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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