カテゴリ:アート
最近、週末は走墨の作品づくり。 あっ、そうそう10月30日~11月3日に第2回走墨作品展開催が決まりました! そのための作品づくりをしています。 「走墨」はアーティスティックな書です。よかったら見に来てください☆ 課題作品1点、今年の課題は「花」。そして自由作品1点。 最近入った新人さんは課題作品だけでもOKだけど、 古株な私たちは自由作品も必須。 それから希望者のみ扇子の作品も1点出品する。 先々週、扇子の作品をやった。 広春先生から伝授された"墨流し"の技法を使って地の部分をつくり、 乾かしてから、鴨長明「方丈記」の一説を書き付ける。 "墨流し"は初めての挑戦で、最初なかなかうまく行かなかった。 大きな平たい受け皿に水を張り、摺った墨を数滴落として、棒などで墨を広げる。 後は自然に広がっていく水面の模様を、扇型に切った画仙紙に吸い取らせる。 一瞬で模様は紙につくのでさっと引き上げ、広げて乾かす。 1枚やったら、墨の混じった水を捨て、受け皿についた墨の汚れをふき取り、 また最初から繰り返し。 教室で先生から直接手ほどきされたときはまだしも、 家でやってみると、ちっともうまく墨がきれいに浮いてくれないし、 色が薄すぎたり、全体が均一的に黒くなってしまったり、 どうしてもうまく行かない。 何枚も何枚も失敗して、すっかり気持ちが疲れてしまった。 もう今日はやめよう、どうせ筆を洗わなければいけないのだからと 受け皿の水の中に筆を投げ出してしまった。 そしてしばらくほっといてやっと片付けようかと皿を見てみると どうだろう?! 筆から流れでた墨がゆっくり浮上し、ダイナミックな波模様を 水の表面に形作っているではないか! 思わず画仙紙の端切れに吸い取らせると、 なんともきれいで動きも濃淡もある模様が映し出された。 そこからもう一度、墨流しにチャレンジしていった。 そしてコツをつかんだ。 夜中まで何度も墨流しをやり、面白い模様の地が何枚か出来上がった。 ただ、せっかく墨流しはよくできてたのに、 肝心の文字が納得のいくできばえではなくちょっと残念。 先生に見ていただいて、OKが出なかったらまた一からやり直そう・・・ おとといと昨日は自由作品をやった。 これまでも何度か書いてきたけれど、本気モードではなく 試行錯誤しつつの試作品という感じだった。 昨日はすべて本番用の画仙紙で、書きまくった。 銀彩も少々あしらうので、それも初めて書き込んだ。 前回の作品展では自由作品は「飛」という文字を筆の2本取りで書いた。 今回も迷ったけれど、やはり漢字ひと文字にしてしまった。 今回の漢字ひと文字を書くに当たって、先生の作品集やお手本を何度も眺める。 そして気づいたこと。 1つ、「重心」を心得ること。 先生の作品では、絵も字も、重心がぴしっと決まっているから美しく力強い。 ダンスと一緒だ。 軸の大切さ。 それをとらえながら、文字を書くこと。 そして実際自由作品を何枚も書きながら気づいたこと。 "捨てる"こと。 作為を持ちすぎると、線が生きない。 技法や工夫も大事だけど、書いてる最中にそれにとらわれると いい線が出ない。 勢いもまとまりもなくなってしまう。 ばらばらになってしまう。 それがわかって後半は線のほうに集中した。 シンプルではあるが、だんだん文字が思い描いた形のほうへ立ち上がってきた。 今月自由作品を仕上げたら、来月は課題作品に本格的に取りかかろう。 こちらは色紙大の画仙紙、とサイズが決まっている。 自分の課題である小筆でさらさらと仮名を書くために 詩の一説を題材に選んだ。八木重吉の詩。 先生からのアドバイスで青墨と濃墨を使うことになった。 青墨の色がきれいに出やすい画仙紙も選んだ。 小さな中に、小宇宙を込めたい。と野望だけは持っている。 しばらくは紙と筆と墨と、格闘していく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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