289891 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Atelier Mashenka

Atelier Mashenka

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2010.08.21
XML

カテゴリ:アート

ほどよい竹の筒に走墨の筆を立てている。
太い筆、細い筆、猫の毛の柔らかい小筆、下ろしたばかりの中筆、
先生から頂いた筆、姉から譲り受けた古い筆・・etc.

それをじっと見ていると、浜松の祖父の部屋を思い出す。
祖父と父を思い出す。

書と絵を教えていた祖父も、こんなふうに
いや、もっと夥しい数の筆を文机の上に立てていた。
常に硯は出しっぱなしで、色紙や作品用の扇子などが無造作に置いてあった。
壁一面の棚には書や絵画の本がびっしりつまっていた。

父は書はやらなかった(と思う)。
工場勤めの傍ら、デザインや写真や8ミリをよくやっていたので、
色見本やポスターカラー、カメラや8ミリの機材、現像の道具などが実家にはあった。

描くことや創ることが日常に染み付いていた。

自分が絵の人ではない、グラフィカルな人間ではない、と
コンプレックスも交えて常々思ってきたけれど、
こうして増えてきた筆を竹筒に立ててぼーっと眺めていると
どんどん自分が祖父の、父の、まごうことなく血をひいて
同じ道を辿ろうとしている、その引力に逆らえないのを感じる。

決して自らひどく意志して突き進んでいるつもりはなく、
もっと意志して突き進めるのであれば、
シンプルで、一致していていいのになあ、
こんなにもやもやしなくて済むのになあ、と半分残念に感じながら。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.09.13 10:25:45
コメント(0) | コメントを書く
[アート] カテゴリの最新記事


PR

Profile

mashenka

mashenka

Recent Posts

Favorite Blog

英一蝶     サ… 一村雨さん

ブログは移動しまし… コヨーテ3377さん
happy-happy happy-tamachanさん
take it easy!! 【masashi】さん
松峰な世界 松峰さん
ロルファーサイトウ… M Saitoさん
reichel!の美味しい… reichel!さん
地方暮らしが変える1… かじけいこさん
お気楽! 幸せの種… れおなるど21さん
クサノタヨリ すもも5970さん

Comments

mashenka@ Re[1]:生誕120年 棟方志功展(11/12) 一村雨さんへ お久しぶりです! 私もうな…
一村雨@ Re:生誕120年 棟方志功展(11/12) お久しぶりです。 この展覧会、棟方志功の…
mashenka@ Re[1]:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 一村雨さんへ 素晴らしい障壁画でしたね…
一村雨@ Re:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 安部龍太郎の「等伯」を読んで、この親子…
mashenka@ Re[1]:横山操「ウォール街」(10/31) 一村雨さんへ 横山操の手にかかるとNYの…

Freepage List

Calendar

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

© Rakuten Group, Inc.
X