舞浜奇譚。
残すところあと3日となった「ドラマティックディズニーシー2005」のメインレヴューショー「ウィッシュ」を観るためだけに、午後から舞浜に行ってきました。シーのゲートを入ったのはちょうど16:00頃でした。土曜日のわりには人が少なくてエントランス付近が何だか静かだな・・・と思ったのですが、それもそのはず、メンテナンスなのか工事なのかわかりませんが「アクアスフィア」が防護柵に囲われて完全に隠れていました。これでは記念撮影もできませんものね・・・・ゲストがいないわけです。今日は18:40からの「ウィッシュ」だけを観て潔く帰るつもりだったので、私達はまっすぐ「ウォーターフロントパーク」へと向かいました。会場周辺にたどり着いたのは16:05過ぎくらいでしたが、既に16:30からの回の列は締め切られていました。私達は「ホレイショ・スクウェア」にいらしたキャストさんに案内していただいて、S.S.コロンビア号の船尾のところに作られていた18:40からの本日3回目の「ウィッシュ」を待つ列に並びました。先頭から50~60人は別の場所に並んでいるということだったので、その方達も合わせるとざっと数えて300~400人目辺りかなあ、という感じでした。(16:10頃。)並び始めてすぐに、すぐそばのキャストさんの通用口から16:30の回の「ウィッシュ」のショーに出演なさる方々が何度かに分かれて「ウォーターフロントパーク」へ向かって歩いて行かれました。最後にはミッキーをはじめとするディズニーキャラクター達もゲストに手を振りながら通り過ぎて行きました。その後、列は大きく二度動き、いつもどおり17:40に入場が始まり、私達は今日もまた左の方のブロックのかなり前の席を選びました。列を作って待っていた人達が全員入場しても座席はまだ埋まらず、振り返って見ると18:00過ぎても後方にはたくさんの空席がありました。「早くから並ぶゲストで条件の良い席はすぐ埋まるけれど満席になるまでは時間がかかる」という、シーのショーによくある座席の埋まり方です・・・。ショーが始まってみても、私達の周りのゲストは皆「このショーをよくご存知なんだなあ」と思うような方ばかりでした。緊張したような面持ちでじーっとステージを見つめる方、小さく口を動かして歌いながら笑ったり泣いたりする方、ある出演者の方だけに終始カメラを向けている方・・・。それぞれがそれぞれの楽しみ方で、もう上演回数も残り少ないこのショーを楽しんでいるのがよくわかりました。約25分のショーはあっという間に終わりを迎え、最後の妖精の姿が泉に消えた後も、「ウィッシュ」を観るのはこれが最後になるだろう私は、その場にとどまって全てが消えてしまったステージに向かっていつまでも拍手をし続けていたい気持ちでいっぱいでした。本当にこの50日余りの間にウォーターフロントパークで繰り広げられていたあの美しいショーは、私達のみていた束の間の「夢幻」だったのかもしれません。ウォーターフロントパークを出て、ゲストでごった返すハーバーをさーっと抜けて、私達は帰りに向かいました。さすがイベント終了間近の土曜日。ハーバーのインフォーメーションボードによると、この時間(19:15頃)になっても人気アトラクションのスタンバイ時間はまだまだ長く、「レイジングスピリッツ」が100分、「センター・・」は90分、「インディ・・」は75分、となっていました。いつもの「青い光」の消えた暗いエントランスを抜け、なんとなく後ろ髪ひかれる思いで、「またいつか『ウィッシュ』みたいなショーをやってくれるかな・・・・」とつぶやくと、「やってくれるよ!」と夫が屈託無く答えました。そうですね。いつもいつも、ひとつのショーが終了する度に私達は言いようの無い寂しさに襲われるけれど、その寂しさを超えるような目新しいイベントやショーが数日後にはまたスタートする。でも。「昔々ディズニーシーでねえ、こんな素晴らしいショーをやってたんだよ。」そんなお話を誰も信じてくれなくなる時が来ても、私達は永遠に心の中で自在に過去の出来事を復活させショーを再演し続けていくことができるのでしょう。「ウィッシュ」は私にとってはそう信じずにはいられない、ひとつの不思議な「物語」だったような気がします。 ( 「フィナーレ」 撮影は今日ではなく9月23日です。)◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ 文中に登場する、ディズニーリゾート内の固有名詞(ホテル・レストラン・ショップ・場所などの呼び名)については「東京ディズニーリゾート」の公式サイトをあわせてご覧いただくと、いくらかイメージしやすいか、と思います。また、「東京ディズニーシー」内の固有名詞については、公式サイト内のこちらから検索することもできます。利用なさってみてください。 ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◇