旅するホテル。(その2)
(・・その1から続く)私達がディズニーシーのパークに再入園したのは12:05くらいでした。「ホテル&パーク・ゲートウェイ」を通ってホテル前の広場ピアッツァトポリーノに出てみると、昨日の開園時刻からずーっとディズニーシーの上に降り続いていた雨は止んでいました。見上げた空はしっかり「曇り」で、また降り出すのでは とちょっと不安になるようなお天気ではありましたけれど。さて、それでは。どこへ行きましょうか。「ビッグバンドビート」最終回の2階席に並びに行くには早過ぎるし、せっかく雨があがってくれたんだから記念撮影でもしに行きますか?そんな感じでピアッツァトポリーノを通り過ぎようとすると、5~6分前にショーが終了しゲストが去った後の「カムジョイン・ユア・フレンズ」の鑑賞エリアの様子が目に飛び込んできました。なんだか広々、 がら~ん としています。ステージ前の座り見エリアは全域入れ替え制なのでゲストの姿がまだここにないのはわかるのですが(タイミング的にまだ案内前だろうと思ったので)、さきほどミラコスタ内から眺めていた時に認識した「立ち見エリア」までもが 正面の真ん中付近などの主だった場所以外はどなたもいらっしゃらないのです。 あれれ?? 立ち見エリアも入れ替え制なんですかー?と、近くにいらしたキャストさんに思わず訊ねると 次回ショーの座り見希望の方は待機場所がありますのでそちらにご案内しますけれど、お立ち見ご希望でしたらもう今からお好きなところで待っていただけますよーとのこと。(キャストさんによれば、今日はこの時点でも次回14:40の座り見エリアの入場待機列は締め切られていないとのことでした。)「今日の午後もすぐにお天気は良くならない→屋外のショーはコンディション不良で中止だろう」と どういうわけだか思い込んでいた私達は、ホテルをチェックアウトした後に本日三回目14:40からの「カムジョイン・ユア・フレンズ」をピアッツァトポリーノで観ようなんて考えてもいなかったので少し迷いましたが、14:30のビッグバンドビートに行ってもここでショーを観ても終了時刻はほぼ同じなんだし・・ と ふと気がつき(14:50~のFPを持っていましたのでね)、そのまま立ち見エリアでショー開始を待つことにしました。(とはいえ、ショーの展開とかまったくわからないのでキャストさんにいろいろ聞いてアドバイスをいただいて確保する場所を決めました。)そんなこんなでピアッツァトポリーノのステージ正面立ち見エリア(真ん中じゃないけど)最前列に落ち着いたのが12:15頃。それからしばらくは交代で買い物に出かけるなどして過ごしましたが、昼過ぎのメディテレーニアンハーバーは低温ながらも風もなく 適度な湿気があったせいで深刻な寒さを感じることはありませんでした。私は周辺のショップにお買い物しに出かけた際に 昨日は雨であまり眺められなかったハーバー周りのお店の装飾なども見て歩いてきました。メディテレーニアンハーバーはジェラトーニくんの地元ということなのでしょうか、カフェポルトフィーノの周囲の庇にも 控えめに彼の姿がありました。この色調とデザインは景観になじんでいて なかなか良いかなー と私は思いましたよ。それから、お出かけ中に立ち寄ってとても驚いたのがパーク内の女子用お手洗いの個室内設備の変化でした。(もちろん皆さん既にお気づきだと思いますけれど。)ちょっと来ない間にパーク内の多くのお手洗いの個室が改装されて センサーによる自動洗浄機能が付加されていたのです。 ――(余談になりますが)2~3年前でしょうか、パーク内でお手洗いを利用した時に「これが本当にTDRのトイレだろうか?」って目を疑うくらいに乱れた様子の個室に出会ったことが私あるのです。(「どこに入ってもいつでもお手洗いがキレイ」というのは、私が舞浜という場所を好きな理由のひとつでもあったのですが。)東京ディズニーリゾートにも最近はいろいろなお客様がいらっしゃるようになったので「これも仕方がないことなのかな・・」とその時は自分なりに納得したのですが、こういった自動洗浄の機能が各個室に設置されれば、超混雑時でもキャストさんの手が回らなくても あんなに酷い状況でしばらくのあいだ放置されるケースはきっと減るでしょう。パークをこんなふうに変えていくことが、運営する側と訪れる側の双方にとっての幸せにつながってくれればいいのだけれど と、新しいお手洗いを見てついそう思ってしまいましたよ~。さてさてところで、ショーエリアの方の状況は、というと。開始一時間前の13:40の段階で、座り見エリアはステージ前の2~3列とキャラクターや出演者の皆さんがショー中で行ったり来たりする通路に面した場所の半分くらいがようやく埋まったかなーという感じでした。立ち見エリアは、正面部分やステージに近い場所以外はまだまだ余裕がある感じでした。(公式サイトによればアトラクションの待ち時間も土曜日にしては随分短かったですし、おそらく天気予報が悪かったせいでパークが全体的に空いていたのだと思います。)それでも開始まで30分を切ったあたりからピアッツァトポリーノにはゲストが集まってきて、いつの間にか座り見は満員になりました。立ち見エリアも、ステージを正面に見る場所については開始の15分ほど前には待っている人は3~4列になっていたようでした。そして14:40、音楽とともにミッキー&ミニーとダッフィー&シェリーメイを乗せたあの大きな青い船がハーバーに現れました。船がピアッツァトポリーノの桟橋に着岸すると、彼らは上陸してゲストに手を振りながらステージの上へ。同時に メディテレーニアンハーバーのあちこちからジェラトーニや他のキャラクター達、男女の出演者の皆さんがピアッツァトポリーノに集まってきて、「カムジョイン・ユア・フレンズ」は始まりました。「カムジョイン・ユア・フレンズ」は イタリア語の4つの挨拶の言葉をマスターして挨拶を交わしながらたくさんの人と友達になる といった趣向の文字通りの「グリーティングショー」のようでした。ショーの中盤ではキャラクターや出演者の皆さんが会場内をくまなく回って、ゲストともっと仲良くなりたいと「ご挨拶」しにきててくれます。これは確かに 大人でもちょっと嬉しくなりますね。ミッキーが とととー って真正面からこっちに向かって歩いてきたので 予備知識ゼロだった私はもうびっくり。ジェラトーニの肉球がミッキー型だったなんて今日初めて知りました。広場のみんなと友達になったあとは、キャラクター達は全員船に乗り込んで 今度は水上からハーバーを囲むゲストにご挨拶。船は小さめにハーバーを一周した後、もう一度だけピアッツァトポリーノ前を通って 帰っていきました。音楽とアナウンスが終了して、船が完全に見えなくなって 時刻はちょうど15:00。「カムジョイン・ユア・フレンズ」は以前リドアイルで行われていた「ミート&スマイル」を彷彿とさせるような、約20分間の小さな可愛いグリーティングショーでした。ショー終了後はすぐにピアッツァトポリーノを離れて 既にFPの指定時刻に突入していた「トイストーリーマニア」へ行こうと思ったのですが、夫が その前にどうしても立ち寄りたい! と主張して譲らないので「ゴンドリエ・スナック」へ。先ほどショーを待っている間に このお店の期間限定スペシャルメニュー「イタリアンホットチョコレートドリンク(480円)」を召し上がってる方が周囲にとても多くて、その様子を見ていたら自分も飲みたくなってしまったんだそうです。とーーっても甘かったのですが、ビスコッティ付きでなかなか美味しかったですよ。そしてひと休憩を終えて、私達は15:20頃 朝方取得したFPを利用して「トイストーリーマニア」へ。そのあとは、公式サイトをチェックしてみたら土曜だというのに待ち時間が「5~10分」と短くなっているアトラクションが結構あったので「小さなアトラクションに行こう!」と火山の中を抜けてマーメイドラグーン方面へ向かいました。まずは10分待ちだった「スカットルのスクーター」へ。(15:45)次はアラビアンコーストへ渡り「ジャスミンのフライングカーペット」へ。(16:05頃、10分待ちでした。)その後 またちょっとマーメイドラグーンに戻って「・・シアター」のFPを取得。(16:22頃、指定時刻は「17:15~17:35」でした。)指定時刻になるのを待つ間に「シンドバッドのストーリーブックヴォヤッジ」(16:30頃、5分待ち)へ行ったりショップへ行ったり。そして17:15、指定時間ちょうどにマーメイドラグーンシアターに入りました。実は昨日鑑賞した際、夫は「途中でウトウトしてしまってあんまり記憶がない・・」とのことだったので、きょう再びあまり待たずに鑑賞することができて良かったです。こうして アラビアンコーストとマーメイドラグーンを行ったり来たりして2時間ちょっとを過ごした後、私達はロストリバーデルタの乗り場からスチーマーラインに乗ってメディテレーニアンハーバーに戻ることにしました。(18:00頃、10分待ち表示でした。)18:20頃戻り着いたメディテレーニアンハーバーでは、素敵な夜景が待ち受けてくれていました。ホテルミラコスタの外壁塗装工事の影響でハーバー正面にあたるベッラヴィスタラウンジのあたりの灯りがいつもよりも少なかったのですが、それでもやはりこの時間のディズニーシーはどこを眺めても美しいですね~。このあとは・・・ 舞浜で過ごした二日間の最後の食事をホテルミラコスタ内の「シルクロードガーデン」で軽くとって、花火があがるようならそれを観て、遅くならないうちに帰ろう というのが私達の予定でした。イル・ポスティーノ・ステーショナリーなどを見てから、「ホテル&パークゲートウェイ」を通ってホテルミラコスタに入館したのは18:50くらい。レストランエリア受付に行くと、すぐにシルクロードガーデン店内まで案内していただけました。今日は「ファンタズミック!」もないし店内はきっと落ち着いているんじゃないかなー と思いつつお邪魔したシルクロードガーデンでしたが、この時間はほぼ満席でした。私が想像したのとは逆で、今夜はファンタズミック!がないからこそ夕食はホテルでゆっくりと・・という方が多かったのかもしれませんね~。注文したのは、今日は久しぶりにアラカルトメニューから「石焼炒飯」と野菜たっぷりの「五目あんかけやきそば」。夫はそれに恒例「白いご飯」もお願いして、ふたりで二品を取り分けていただくことにしました。以前何度か食べて美味しかったので「また機会があればぜひぜひ!」と思い続けていた石焼炒飯がメニューにまだあって食べることができたのは とても嬉しかったです。(石焼炒飯はテーブルでキャストさんが卵と薬味を混ぜて仕上げてくださいます。その時たつ香りがね、もうたまらないんですよ~~。写真↓↓は混ぜた後です。)「軽く」のつもりの夕食だったのに、もう おなかいーっぱい になってしまって、満足してお店を出たのは20:10くらい。今夜は花火も予定通りあがりそうだ という情報も得られたので、私達は20:20頃に「ホテル&パーク・ゲートウェイ」からシーに入園しました。ピアッツァトポリーノへ出て、いつも通りザンビーニブラザーズ・リストランテ方面へ行って花火観るのかな~?と思っていたら、「今日はリドアイルへ行く!」と、夫。何やら「食べ過ぎて苦しいので花火は腰掛けて観たい」から という発想のようでした。そして緩やかな坂をのぼって向かった先、リドアイルは・・今日のディズニーシーの緩やかな混雑具合を象徴するかのような静けさでした。そうして20:30。半円形の広場を囲む石段に腰掛けて、きょうは一日楽しかったかい? と問うミッキーの声に「楽しかったよ!」と答えて、私達は花火「ハピネス・オン・ハイ」が対岸のザンビーニブラザーズ・リストランテの上にあがるのを眺めました。舞浜での幸せな二日間の最後に観るのにふさわしい花火でした。その後は、待ち時間ゼロだったヴェネツィアンゴンドラに寄り道をし、ミラコスタ通りのショップに立ち寄り、ディズニーシープラザでアクアスフィアを覆う大きな地図にお別れを言ってから、ホテルミラコスタのベルデスクに行って名前を告げ、預かっていただいた荷物の用意をお願いしました。ご飯食べて花火観たらすぐ帰る~ なーんて言っていたのに、時刻はもう21:30近くになっていました。夫と二人で長い廊下を歩いて駐車場まで行き 車に乗り込んでホテルエントランスに向かうと、私達がお昼頃に電話一本で(控えの書類も無しで)預かりをお願いして部屋に置いてきた荷物が ちゃーんと正面玄関車寄せに用意されていました。思えば、帰りの荷物預かりのシステムがこの方法に変わった時は はじめこそやや違和感を感じましたけれど、今はもう何の不都合も不安もありません。ホテルミラコスタではこのところ、滞在している間のいろいろな場面で人(キャストさん)の手を直接(ゲストに見えるようには)介さずに物事が処理されることが増えてきていますが、そんなふうにシステムをどんどん変えていけるのも このホテルがゲストから信頼されているからこそ なのでしょうね。どうか、私達の目に見える部分がどんなに姿を変えていっても いつまでもここが信頼され愛される場所であってくれますように。今年開業15周年を迎えるホテルミラコスタが この先ディズニーシーのパークと共にいったいどのような新しい旅に出ようとしているのか、それは私にはまだまったくわかりませんけれど、航海のご無事をただただお祈りしています。そんなふうに思いながら、夜とは思えぬ溌剌とした笑顔と明るさと礼儀正しさをもって見送ってくださるドアキャストさん達に助手席から頭をさげて、私は舞浜の丘をあとにしたのでした。 おわり◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ 文中に登場する、ディズニーリゾート内の固有名詞(ホテル・レストラン・ショップ・場所などの呼び名)については「東京ディズニーリゾート」の公式サイトをあわせてご覧いただくと、いくらかイメージしやすいか、と思います。利用なさってみてください。◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇