区切りをつけよう。(その2)
(…その1から続く)オチェーアノを出た私達は、チェックイン手続きの受付けが始まるまでをミッキランジェロギフトを覗いたり(入店の際には手指消毒をする必要があります)ディズニーシーのパークエントランス周辺を散策したりして過ごしました。ホテルミラコスタのチェックインタイムは15:00と決まっていますが、現在はきっと密集を避けるために少し早い時間から行われているのではないか~?と考えて14:30過ぎ頃に館内に戻ると、やはり既に2階ロビーのレセプションではチェックインの手続きが始まっていました。ソーシャルディスタンスを保つために床に設置されたラインに従って並ぶと、まずベルデスクのキャストさんが「お荷物をご用意いたしますので控えをお預かりします」と飛んでいらっしゃいました。その後すぐにカウンターのキャストさんから声がかかって私達のチェックイン手続きが始まりました。現在ホテルの公式サイトには「チェックイン手続きを短縮させていただきます」という一文があるので、どんな感じになるのかなあ と思っていましたが、大きな変更点としては まずひとつは「キャストさんがカウンターで行うのは宿泊者の確認とキーやリゾートラインのパスなどの受け渡しのみ」でいっさいの細かい説明は封筒に入った文書で渡されて「ご不明な点はのちほどレセプションが空いている時間帯か またはサービスホットラインでおうかがいいたします」と説明されることかと思います。おそらく、長時間対面で接客することを避けているのではないでしょうかね~もうひとつは、チェックインの際には精算をしない ということ。少し前からディズニーホテルではチェックイン時に精算をするように手続きが変更になっていましたが、これも今は時間短縮のためか行われなくなっていて「滞在中のご都合が良い時に混雑していない時間帯を見計らって精算してください」とのことでした。というわけでものの数分でチェックイン手続きを終えて、渡された封筒に入っていた部屋位置を示す地図(現在はキャストさんによる客室への案内を中止しているので全ゲストが自力で部屋へと向かいます)を広げていると、ベルデスクキャストさんがやってきて 到着時に預けた荷物は既に部屋に入っている ことを告げてくださいました。なので私達はさっそくお部屋へと歩み出しました。サウスエレベーターを4階でおりて、パークで言うところのアメリカンウォーターフロント側へ突き出したウイングにある今日のお部屋に到着したのは14:50頃でした。今回、急遽の予約で確保したのは ポルトパラディーゾサイド、ピアッツァビューのスーペリアルーム ツインのお部屋です。あくまでも今回の舞浜滞在はオチェーアノでお祝いをすることが主目的で パークに入園するつもりがなかったので、ディズニーシーの様子を少しだけれど見ることができる客室を…と考え、このタイプに落ち着きました。カーテンを開けると、窓の下のピアッツァトポリーノが見渡せます。視線を左側に向けると、プロメテウス火山はこれくらい見ることができます。(写真に撮るよりも肉眼で見る方がもうちょっとたくさん見えますよ。)広場だけじゃなくて水域も結構見えるね~ と話していたら、夫が ひょっとしたらこの部屋、昨年のクリスマスの時期に泊まった部屋の真上じゃないのー??と 言い出しました。私達はことホテル宿泊に関しては「宿泊した客室番号を記録する」という習慣がないので、慌てて自分の日記を読み返したりスマートフォンに残る昨冬の写真を探したりしたところ、「おそらく昨年12月に宿泊した部屋の真上であろう」という結論に達しましたよ!(後日談:帰宅して確認したらやっぱりそうでした)現在のディズニーシーのパークは限定的な営業となっているためイベントも開催されていませんし、ピアッツァトポリーノのステージやハーバーの水上を使用する大々的なショーもありませんけれど、一日に何度か行われると言われているグリーティングも このお部屋からならば運が良ければ(その時間に偶然窓辺に居合わせれば)ちょっとくらいはみえるかもしれませんね~ところで。見慣れたホテルミラコスタの客室内ですが、今回は 通常なら窓辺のデスク上に置かれているバインダー(っていうんでしょうか。ホテル約款やサービスの案内やお知らせ、レターセットやルームサービスメニューが挟まれているもの)が見当たりませんでした。(おそらく感染拡大防止のためだと思われます。)また、冷蔵庫内も無料提供のミネラルウォーターしか入っていませんでした。(これはいつからそうなったのか、これからずっとそうなのかはわかりません。)なので、しょうがないなあ~ と思ってさきほどレセプションで受け取った封筒の中をよく見るとこの中に レターセットの一部の絵葉書やサービス案内の文書が入っていました。(客室に置かれなくなった案内やルームサービスメニューは客室内のテレビ画面で殆ど確認できるようでした。)封筒の中にはパークチケットの購入案内も入っていましたが、それには「ご購入いただく方皆様おそろいの上、パークチケットカウンターにお越しください」とあり、さらには全員の身分証明書も必要とのことで、かつてないほどの厳密さに私はまたもや「これくらいしっかりやらないとこのご時世ではホテル営業もパーク運営もできないんだな」と思い知らされてしまいましたよ~そうこうしていると、15:20を過ぎた頃でしょうか。細く開けた窓の間から軽いリズム音がきこえてきたかと思うと、窓の下のピアッツァトポリーノにマリタイムバンドの皆さんがやってきました。演奏が終わってマリタイムバンドの皆さんの姿が広場から消えると今度は荷物を抱えたゲストの大移動が始まり、広場の真ん中に多数描かれていた「待機枠」から キャストさんに促されてもっと水際の場所に描かれた「待機枠」に移る方が出始めました。それを眺めていた私達は「ああ、次は水上に何かがやってくるんだな」ということをなんとなく察知しました。現在パーク内で行われているグリーティングやパフォーマンスについては、ゲストの密集を避けるために開催時刻も内容も告知されていない上に開催時刻は「日替わり」だそうです。(「TODAY」の配布もインフォーメーションボードも今は休止中です。)が、この部屋の窓辺に居る限りは 広場で待っているゲストの皆さんに動きがあれば「何かが始まる」と理解すればよいんだなー と思いましたよ!そんな調子で、私達はしばらくは窓の外の様子を気にしながら客室内でお茶を飲んだりテレビのサービス画面をチェックしたりして過ごしました。現在ホテルミラコスタの客室のテレビ画面には宿泊者限定のコンテンツも用意されており、結構な難問も含まれる「ディズニーホテルクイズ」があったり(三問ほど間違えました) 過去のイベントのショーやエンターテイメント映像も観られたり と盛りだくさんなので、客室内に留まっていてもそれなりに楽しく過ごすことができます。ずーっと窓辺で過ごしていたおかげで、16:45頃には突然始まった水上グリーティングの様子もちょっとだけ見ることができました。(この回は本当に短くて、船が水上に出ている時間は3分ほどでした)17:30過ぎにはこのメンバーとは別のキャラクター達を乗せたスチーマーラインがハーバーの端っこを通り過ぎたりもしました。そして、陽がかなり傾いた18:10過ぎくらいには、ミッキー達をのせた船がハーバー水上に再度現れました。また今度もごく短い水上グリーティングなのかな? と思っていたら、この回については10分以上もかけて水域をくまなくぐるーっと何度も回ってくれて、客室の窓からもキャラクター達の姿をよくみることができましたよ。このグリーティングが終了すると、時刻は18:30過ぎ。日没も近づき、広場で「何かを待つ」ゲストの姿もなくなってきたので、私達はこのあたりで部屋の窓辺から離れました。(注:以上記載のグリーティングの時間や内容は本当に日によって微妙に異なるとのことですので、別の日にはまったく別の時間に行われるんじゃないかと思います。)それからの私達は、部屋を出てリゾート内のお散歩に出かけることにしました。なにしろ久しぶりのブッフェで食べ過ぎたので 少し歩かないと身体によくないなーと思ったからです。エレベーターでロビーにおり、ホテルを出るその前に。まずは空いていたレセプションに立ち寄って、さきほどチェックインの際にできなかった精算を済ませました。これで明日は荷物を部屋に置いたままエクスプレスチェックアウトができることになりました。(一度は廃止された「エクスプレスチェックアウト」の制度が、感染拡大防止のためか復活していました。)その後、ホテルの正面玄関を出てキャストさんに見送られ 夜のお散歩に出発。ロータリーをぐるーっと回って坂を下る手前でふと振り返ると、19:00少し前のホテルミラコスタの上にはお月様が明るく輝いていました。いつもは車で上る坂を今夜は徒歩で下り、ホテルミラコスタの車路ゲートを抜け運動公園方面へと歩く、まだ梅雨明けの知らせも聞かない7月最後の夜。湿気はあるけれど、海辺に立地しているせいか東京ディズニーリゾートの気温はそれほど高くなくて、マスクをして歩いていても苦にならない快適さでした。お散歩の途中では夫の思いつきでアンバサダーホテルの中庭へと入り、ホテルのキャストさんに特別に許可をいただいて検温と消毒を経て閉店間際のチックタックダイナーで明日の朝食のパンを購入しました。イクスピアリにも入館して少しだけお買い物をし、私達は一時間弱の短いお散歩を終えてリゾートゲートウェイステーションからリゾートラインに乗ってホテルに戻ることにしました。乗り込んだリゾートライナーは、初めて乗る新型車両でした。新しい車両は普通の電車のように長いシートが向かい合っているタイプで車内がとても広く感じられます。夫は 通勤電車みたいでリゾートライナーらしさがあまり感じられない と言っていましたが、いえいえ。このシートといい窓といいつり革といい じゅうぶん「リゾートライナーらしい」じゃないですか。シートの背やつり革の描くラインも車両外側のライン同様に波打つデザインで 可愛らしいなあ と私は思いましたよ~私達の乗ったリゾートライナーがディズニーシーステーションに到着したのは、限定営業中のパークが閉園時刻を迎えるちょうど20:00頃でした。降車ホームからホテルミラコスタへ向かう連絡通路の上からは、パークのゲートを出て家路につく多くのゲストの姿が見えました。通常営業中ならば閉園時刻まであと二時間あまりというところ。昼間は行けなかった人気アトラクションに行こうか とか、園内レストランで食事してから帰ろうか とか、お土産買わなくちゃ とか。皆さん楽しかった一日の終わらせ方を考え始める時間帯ですが、今のパークはそんな最後のお楽しみも含め全て20:00で終了です。それでも、きっと大変苦労して今日のパークチケットを手に入れたであろうゲストの皆さんは遠目に見ていても満足そうで、 楽しかった~ ショーもパレードもないけれど 遊べる時間も短いけれど やっぱり来てよかった~ …という声が聞こえてきそうな気がしましたよ。ホテルに入館するためのチェックや検温を経て、私達が部屋の窓辺に戻り着いたのは20:10頃でした。閉園時刻を告げるアナウンスが繰り返し園内に流れてもまだ しばらくはミラコスタ通りへ向かうゲストの波が続くのはディズニーシーでは当たり前の光景ですが、今夜はいつもに(通常営業中に)比べればゲストの退けが早いように感じられました。今は営業をしていないショップやレストランも多いですし、そもそも入園できるゲスト数を通常の半分以下に減らしているそうですから、当たり前のことなのかもしれませんけれど。ゲストの波が消え、ピアッツァトポリーノを通り過ぎる人影もキャストさんばかりとなってきたのは20:30を過ぎる頃でした。20:40過ぎには、パーク内を隅から隅まで点検して回る警備のキャストさん達が手にするライトが放つ光の筋が広場に続々と集まって来て ミラコスタ通りの向こうのディズニーシープラザ方面へと消えていきました。夜間作業に従事するキャストさんの他には誰も居なくなったパーク内では 21:00を過ぎても営業中と変わらぬ音量でBGMが流れ続けていましたが、それも21:30になると突然止まって、いつもよりも二時間ほど早いタイミングでディズニーシーには静かな夜がやってきました。その後 私達は客室のテレビで過去のイベントのエンターテイメント映像を観ながらとりとめのない思い出話などして 夜が更けるまで過ごしました。(特に私達が繰り返し観たのは「ミニーのトロピカルスプラッシュ」です。大好きだったんです。こんなところで思いがけず観られてたいへん嬉しかったです。)眠る前に 最後に と、私が窓辺のカーテンを開けてみたのは23:30過ぎでした。プロメテウス火山の麓とスチーマーラインの乗り場あたりにはいつのまにか 投光器で明るく照らし出された工事現場が出現していました。ハーバーの水上にも強い灯りを点した筏が浮かんでいて、潜水作業をしていらっしゃる様子が見えました。世界中の誰も予想することができなかった感染症流行の影響でパークやホテルの営業は突如として特別態勢になってしまって、誰もが以前とは違う生活を強いられるようになってしまったけれど、この場所での工事やメンテナンス作業は以前と変わらず行われているんだなあ。 この場所での毎日毎夜の営みはいつも通りなんだなあと思うと、私は夜闇の訪れたディズニーシーを眺めながら不思議と安らかな気持ちになりましたよ。さて、こんなにディズニーシーの近くまでやってきたというのに今日はパークに一歩たりとも入園しなかった私達。実は明日もパークに入園する予定はありません。ただ、開園中のディズニーシーの様子はよーく眺めたいので、パークが目覚める頃までには私もしっかり目覚めねば! と思っています。では、このあたりで。おやすみなさい。(翌日の日記に つづく・・・)《ホテルミラコスタ4階のメインエレベーターホール》エレベーター前にも現在は手指消毒用のアルコールが設置されています。ボタンなどを介して感染が広がらないように との配慮だと思われます。◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇文中に登場する、ディズニーリゾート内の固有名詞(ホテル・レストラン・ショップ・場所などの呼び名)については 「東京ディズニーリゾート」の公式サイト をあわせてご覧いただくと、いくらかイメージしやすいか、と思います。利用なさってみてください。◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇