それでも変わらぬもの。(~ シルクロードガーデン など)
私にしては珍しくカーテンをしっかりと閉じて眠ったせいで朝の光に気付くこともなく、ふと目が覚めた時にはもう時刻は8:00を過ぎていました。今日はパークに行くつもりもなく 決まっているのはホテルミラコスタのシルクロードガーデンで昼食をとることだけだったので、起きる気配のない夫はしばらくこのままそっとしておくことにして 私はベッドから出ることにしました。その後 意外にもわりと早いタイミングで目覚めた夫は、舞浜に宿泊した時の恒例「朝風呂」をこちらのホテルでも展開し、私が身支度したりお茶を飲んだりしている間 バスタブにバスジェルをたくさん入れて盛大な泡風呂にしてシャワーブースとの間を何度も往復したりして結構長い間バスルームで遊んで(?)いたようでした。夫がバスルームから戻ってからは室内で軽く朝食をとったり館内を少しだけお散歩したりして過ごしました。12月12日という数字の並び方の良い土曜日の午前中、中庭では結婚式後のライスシャワー(フラワーシャワー?)も行われていました。いいお天気で 小さな端正な中庭は風も無く、これは素敵な門出になりそうだな~ と思いつつ私はその様子を遠くから拝見しましたよ。さて、私達は今回のホテルオークラ東京ベイ宿泊についてはオンラインでの決済を済ませていたために、チェックアウトはフロントに電話をするだけで終えることができました。通常チェックアウトタイムの12:00少し前に部屋を出てからは、ホテル内のショップをゆっくり見たりあちこちで写真を撮ったりし、13:00過ぎに車を駐車場から出してホテルミラコスタへと向かいました。リゾート外周道路をほんの少しだけ走って数分でついてしまったホテルミラコスタの車路ゲートには 今日もロングコート姿のドアサービスキャストさんがいらっしゃって、予約者の氏名確認をしてくださっていました。ホテルの駐車場に入ったのは13:10くらいだったと思いますが、様々な消費促進キャンペーンの影響なのか こんなご時世にもかかわらず駐車場は立体の3階まで満車で、最上階の4階に停めることとなりました。(立体駐車場の4階に車を停めてしまうと館内まで遠くて大変なのですが、ここからは美しいホテルミラコスタの建物をよく眺められることだけが救いです。)そして、予約時刻よりもちょっと早めにシルクロードガーデンに到着。お店に足を踏み入れると、ディズニーホテルの中でもここシルクロードガーデンでしか見ることのできない中国風のオーナメント満載のクリスマスツリーが今年もちゃーんと飾られていたので 私はホッと胸をなでおろしましたよ~ランチタイムのピークにしてはゲストの少ないお店の中を少し歩き、席に着いて、きょう注文したのはクリスマスのランチコース。まずは前菜の盛り合わせ。背の高いグラスは蟹の爪のサラダ。真ん中の四角いのはクリームチーズと腸詰の寄せもの、下には蓮根、大根、金時人参の甘酢漬け。クルミを芯にしてある鶏チャーシュー、添えてあるグリーンは食感の面白いアイスプラント。小さなグラスの中はグレープフルーツとクラゲが入っていて、上にはクリスマスらしく星型の金粉が散らしてありました。スープは根菜がごろごろ入った牛頬肉のスープ。テーブルでキャストさんが器の蓋を開けてくださったときに ふわ~ っと牛蒡の良い香りがしました。(牛蒡は大好きです。)人参、蕪、クコの実も入っていましたよ。次は 鶏のから揚げ。クリスマスだからでしょうか?なんとなくエスニックな風味づけがしてあって、いわゆる和風のから揚げとはちょっと違った味でした。ソースはパクチーの香りもするほうれん草ベースのソースとのことでした。素材の大山鶏も素晴らしいのでしょうけれど、熱々でサクサク 中はしっとり という 多分鶏から揚げの好きな方にはたまらないお皿だと思います。次のお皿は、白身魚の葱生姜蒸し&つぶ貝と季節野菜の炒めもの。鯛の葱生姜蒸しのソースはナンプラーベースということで、さきほどの鶏から揚げに引き続き少しだけエスニック風味です。炒めものの野菜は、本日は 小松菜、ユリ根、サツマイモなどでした。(お野菜おいしかったです。)お料理の最後は今回は炒飯。ほんのりトマトで色付けし、アスパラを散らしてクリスマスカラーを表現したとのこと。アンチョビと海老の炒飯とのことでしたが、アンチョビは控えめな感じでした。デザートは柑橘類などがたっぷり添えられたココナツミルクのプリン。オレンジ色に見えるフルーツは、金柑の甘煮、あんず、ルビーグレープフルーツ、黄桃のシロップづけなど。ホイップした生クリームも添えてありました。デザートの後にキャストさんが用意してくださった温かいお茶をたっぷりいただいた後、テーブルで会計を済ませて私達は席を立ちました。お店を出る手前では、あの独特なクリスマスツリーの前で記念写真も撮影していただきました。今年もここにこのツリーがあってよかった と、夫と二人でそう言いながら。いよいよ舞浜を発って家路につくために、駐車場に近いバンケットエリア側のエントランスを出て。振り返った私はふと気が付きました。――今年はここにクリスマスリースがない。思えば、今年はホテルの正面玄関にすらリースが飾られていないのですから こちらのエントランスにクリスマスデコレーションがなくたって何の不思議もないのです。が、この様子を見て私は、今朝起きてから今まで一度も思い出すことがなかったあることを急に思い出しました。今は 良くない意味でいつもと違う特別な時なのだ ということを。パークで疲れて眠って起きて、ホテルオークラ東京ベイの部屋からホテルミラコスタを去ろうとする今の今まで、現在の世の中の状況に対する「不安」も「怖れ」も私は一度も感じることはありませんでした。確かに すれ違う人は皆マスクを着けているし どこへ行っても消毒液のボトルを目にしたけれど。自分自身も無意識のうちに手洗いに費やす時間が以前よりもうんと長くなっていたけれど。思い出してみればホテル内のどんな場所でも、迎えてくださるキャストさん達の立ち居振る舞いには「今は警戒が必要な特別な時だ」とあからさまに感じさせるようなひりひりした態度は一切なく、いつもと同じような親しみやすい言葉とこちらが思わずリラックスしてしまうような笑顔だけが 常にそこにはありました。それは、せめてここにいる時だけはゲストの皆さんが外の世界のことを忘れられるように という 舞浜ではごくあたりまえの 静かで控えめな普通の心遣いなのかもしれません。いま私達が向きあっている特殊なこの状況が落ち着いた時には世界は大きく変化してしまっているかもしれないけれど、それでもこの場所には 変わらぬまま残っているものがきっとあるはずだ と、心の隅にちらっとのぞいた希望に私は勇気づけられて、クリスマスシーズンの二日間を過ごした舞浜をあとにしたのでした。** シルクロードガーデン の クリスマス・ランチコース **・前菜の盛り合わせ ・牛ほほ肉と根菜入り蒸しスープ ・大山鶏の唐揚げ ほうれん草とパクチーのソース添え ・白身魚の葱生姜蒸しとつぶ貝と野菜の炒め ・海老とアンチョヴィの炒飯 ・ココナッツミルクプリン 柑橘とともに ・・・・・・・・2020年11月2日~12月25日(4300)◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇文中に登場する、ディズニーリゾート内の固有名詞(ホテル・レストラン・ショップ・場所などの呼び名)については 「東京ディズニーリゾート」の公式サイト をあわせてご覧いただくと、いくらかイメージしやすいか、と思います。利用なさってみてください。◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇