2代目プリウスPHV2月15日発売
2016年の主役がプリウスをはじめとするハイブリッド車(HV)だったとすれば、17年は家庭用電源からも充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)が存在感を増す年になる。口火を切るのは、2月に発売される「プリウスPHV」(トヨタ自動車)だ。 電気自動車(EV)としての走行距離が旧型の2倍以上の60km超に延びる他、天井のソーラーパネルで充電して走れる機能もオプションで用意される。大手電力5社と提携し、EVモードの走行距離に応じてポイントを付与するサービスもユニークだ。こうした目新しさが話題になり、プリウスの新たな“本命”として販売数を伸ばすだろう。 プリウス以外にも、富士重工業が新型「XV」にPHVを設定したり、日産自動車が傘下に収めた三菱自動車の技術を用いて「エクストレイル」のPHV版を投入したりする可能性も浮上している。輸入車もBMWやフォルクスワーゲンなど、ドイツ勢が積極的にPHVを発売する。 背景には、米カリフォルニア州のゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)規制において、17年後半からHVが対象から外れることが影響している。同州はクルマの販売数の一定比率を、排出ガスを出さないZEVにすることを義務づけている。このため、各社がPHVの投入を急いでいるわけだ。さらに国内では、エコカー減税の対象が18年度にかけて段階的に厳格化されることも、この流れを加速させる。今年は高速道路のSAなどにある充電スポットが混雑する事態も起きそうだ。