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2005/12/03
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カテゴリ:おバカな話
 学生のころは、大食いであった。
 たまたま入ったところが応援団という体育会系のクラブだったので、環境的にも大食いにならざるをえなかったわけだが、まわりのやつが「こんなに食えないよ、くそ」などとこぼすなか、おれはあんまり苦痛を感じていなかった。
 たとえば、近鉄電車の急行にのっていて、田辺から京都に着くまでに弁当食い尽くせ、などとくだらないことを先輩は思いつき、それを下級生に強いるのである。
 駅いっことまるたびに、弁当いっこ。
 さすがに桃山御陵から丹波橋行く間は二分くらいしかないので食えなかったが、あとは全部食った。

 またあるときは、焼肉屋に連れて行かれて、
「メニュー全部食え」
 と言われて、ロース、上ロース、カルビ、上カルビ、骨付きカルビから、タン、ミノ、豚トロ、豚ロース、ハラミ、ビビンパ、ユッケビビンパ、クッパ、カルビクッパ、わかめスープ、キムチスープ、大根サラダ、シーザーサラダ、など、ひたすら食い続けたことがある。
 何時間食っていたのか覚えていないが、アホほど食った。メニューの全部は食えなかったものの、会計は6万くらいになっていた。
「おれの負けだ」
 と先輩は負けを認めた。
 そんな素晴らしき、何が勝ちなのか負けなのかわからないくだらない日々だったのである。

 もちろんココ壱番屋でカレー1300グラムを20分で食ったら無料というので10分で食って笑顔で写真を撮ってみたり、ラーメン特大を15分で食ったら無料というのでタマゴとか高菜とかトッピングして完食したり、いろいろだ。
 しかしラーメンのときは勝ち誇ったおれの態度に腹を立てたラーメン屋のおっさんはトッピングの代金は別だとか言い出して、それだけ別に代金を請求された。
 もちろん、「はいはーい」と笑顔で代金払って、ラーメン屋のおっさんの怒りをますます増幅させてやった。
 
 なか卯で牛丼食べるときには、「すいません、特盛ふたつ」とかバカのような注文をしていた。
 大学の学食の食堂はレシートに摂取カロリーが表示されるようになっているのだが、自分の注文を見ると2000キロカロリーもあって、ランチで2000じゃないだろうと思ったものだ。
(話かわるが、シンクロの奥野史子が大学のいっこ上にいて、学食のテーブルに乗り切らないくらいの皿をならべて片っ端から食べているのを見て、「す、すげぇ」と思った。あいつらはすげぇ)

 家にいて、何もするときがなくて、とにかく腹がへったとコメを炊くのだが、食べながら「どうも、足りないかなぁ」と思い、電気釜にまたコメを研いで、スイッチポン。ごはん食べ終わって、ちょうど炊き上がったご飯をまた食べるのだが、明日の朝飯も炊いておくか、とまたコメを研いだ。
 結果的に、「まだ足りない…」と明日の朝の分に炊いたコメも食ってしまい、三合炊きの電気釜を三杯たいらげたこともある。
 最後はちょっと残したので、八合くらいであります。

 以前、友人がうちに泊まりに来たときのこと。
 うちの母親は、世の中すべておれと同じように食うと思っていたようで、友人のカレーライスもてんこもりで、「こんな食えるかよ…」と泣き顔だった。
「お前んちは、おれをこんなにデブらせて、あとからとって食うつもりかよ」
 と、ヘンゼルとグレーテルのようなことを言っていたものである。

 以上、思い出話のちょっといい話でした。





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最終更新日  2005/12/12 03:09:04 AM
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