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2006/02/11
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テーマ:詩(901)
カテゴリ:
   月


   一
 僕が、もう二十年近く見上げては、様々な想いを抱かせた、あの、地球の衛星は何だったのだろう。
 今、月を目にしてそう思う。


  二
 果たして街には、月が無かった。
 二週に一辺姿を消す光る物はあったが、しかしそれは月ではなかった。
 ああ、あすこは月を頭に頂くには空気が汚すぎる。
 街を漂う人々。
 力なく、漂う。
 そして僕は、街で月を見ることを諦めた。


 三
 ここに来て二ヶ月。
 身の周りのことで、他のことを考える余裕が全然なかった。
 彼女とはあんな形で別れて、そして、今。
 ああ、僕は他人とあうべきではない。
 会う人すべてに問題を持つ。
 生まれて来なきゃ良かった、などと月並みなことは思わない。
 ただ、誰か肩を押してくれる人が、
 今の状況から抜け出して、楽にしてくれる人が欲しいだけなのに、
 そんな人たちとも問題を避けることができない。


 四
 ある夜、いつものようにゴミを出しに外に出た。
 冷たい空気が頬にひんやりと快い。
 ふと、自分の影を見る。
 ついに街灯に火が入ったか、と思う。
 月だ。
 なんということだ。
 この街に月があったとは。
 今まで気がつかなかったなんて、僕は、なんという大莫迦だ。
 影。
 名声も、人気も、いらない。
 欲しいのは、昼も夜も僕を存在させてくれる影だけだ。


 五
 家に戻って、彼女に手紙でも書くか、と思った。





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最終更新日  2006/04/19 05:37:44 AM
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