140708 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カテゴリ

カレンダー

日記/記事の投稿

バックナンバー

2024/11
2024/10
2024/09
2024/08
2024/07
2024/06
2024/05
2024/04
2024/03
2024/02

コメント新着

 Xavier@ posturi radio live &lt;a href= <small> <a href="http://www…
 Nierer12257@ pahare gravate &lt;a href= <small> <a href="http://www…
 由華@ Re:税の作文 書き方のヒント その4(08/03) 参考にさせていただきました。 本当に…
 おきなわ@ Re:税の作文 書き方のヒント その4(08/03) 本当にパクッテいいの
 どぴゅ@ みんなホントにオナ鑑だけなの? 相互オナって約束だったけど、いざとなる…

お気に入りブログ

「贅を尽くした 白… New! りぃー子さん

■ 中学入試の偏差値… New! デット君さん

oneファイル one mamaさん
中学受験まであと3… jyu-jyu-jyuさん
ある国語教師の夜の風 1973のピンボールさん

購入履歴

お買いものレビューがまだ書かれていません。
2006/02/11
XML

テーマ:詩(901)
カテゴリ:
   月


   一
 僕が、もう二十年近く見上げては、様々な想いを抱かせた、あの、地球の衛星は何だったのだろう。
 今、月を目にしてそう思う。


  二
 果たして街には、月が無かった。
 二週に一辺姿を消す光る物はあったが、しかしそれは月ではなかった。
 ああ、あすこは月を頭に頂くには空気が汚すぎる。
 街を漂う人々。
 力なく、漂う。
 そして僕は、街で月を見ることを諦めた。


 三
 ここに来て二ヶ月。
 身の周りのことで、他のことを考える余裕が全然なかった。
 彼女とはあんな形で別れて、そして、今。
 ああ、僕は他人とあうべきではない。
 会う人すべてに問題を持つ。
 生まれて来なきゃ良かった、などと月並みなことは思わない。
 ただ、誰か肩を押してくれる人が、
 今の状況から抜け出して、楽にしてくれる人が欲しいだけなのに、
 そんな人たちとも問題を避けることができない。


 四
 ある夜、いつものようにゴミを出しに外に出た。
 冷たい空気が頬にひんやりと快い。
 ふと、自分の影を見る。
 ついに街灯に火が入ったか、と思う。
 月だ。
 なんということだ。
 この街に月があったとは。
 今まで気がつかなかったなんて、僕は、なんという大莫迦だ。
 影。
 名声も、人気も、いらない。
 欲しいのは、昼も夜も僕を存在させてくれる影だけだ。


 五
 家に戻って、彼女に手紙でも書くか、と思った。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006/04/19 05:37:44 AM
コメント(0) | コメントを書く
[詩] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X