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カテゴリ:おバカな話
話すことが何もないときは、我が友人のカネヨシの話をしましょう。
私が知っている限りでは地上最高のバカ・カネヨシ(略してバカネヨシ) どのくらいバカかっていうと、プレステの何かのゲームで、中ボスを必死の思いで倒して、残りヒットポイント3とかのギリギリの戦いを制して、「あぶなかったぜ」とニヤついた次の瞬間開けた宝箱が毒で、それで死んでしまったくらいのバカです。 ある日のこと。 おれが高級中華料理をごちそうになって、その自慢話をカネヨシにしていると、 「お前、すごかったぞ。おれはフカヒレとか初めて食った」 「なんだそれ、しらねーよ」 「フカのヒレなんだよ」 「フカってなんだよ」 ヤツはものをしらない。 「サカナだろ、たぶん」 おれも、そんなもん食いなれてないからよくわかっていないのである。 「エイヒレみたいなもんか?」 「そうだな、あれがでかいギョーザみたいになってんだ」 「そうか、でかいのか。それはいいな」 でかいとかそういうところにしか反応しないバカネヨシ。 「でもよお、よくわかんねえんだよなお前さんの話はよっ」 「なんだよ」 「わかりやすく、具体的にいえよ」 「だって海老のボールみたいになってるのがうまかったとか、具体的に言いようがねえだろが」 「どんくらいの大きさだよ?」 「5センチくらいかな」 「なんだよ、ちっちぇえな」 具体的に言えだの何だのと、カネヨシがうるさいので、おれは数字を告げた。 「お前聞いて驚くなよ、会計してる時に見たらな」 「おう、いくらだったよ」 「四人で二万五千円くらいいってたぞ」 「なに!」 「ひとりあたり、六千円だぞコラ」 「六千円……」 さすがのカネヨシも、絶句したのだった。 日頃、A定食とかサービスランチとかしか食べていないカネヨシにとって、六千円というのはまさに未知の世界。その高級さ加減にヤツもびびってたじろいでるんだろうと思ったおれに、ヤツは言った。 「六千円って、そんなに食えねえよ、おれ……」 「あ?」 「だって六千円っていったら、それすげえ量だろ。テーブルにのりきらないくらいの……」 量じゃねえんだよ! バカ! ヤツの脳内は、物事を大きいとか小さいとかでしか判断できないのだった。 「そんなに食えねえよ、おれ……」 ショック受けてんじゃねーよバカネヨシ。 おれは何だか悲しくなってしまったのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/05/02 04:10:58 AM
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