またたび日和

　昨晩もまたピアノの前で涙目になっていたことりん

　どうしたのか聞くと

　指がどうしても落ちてしまう・・・届かない。

　正確には届いてはいるけれどキチンと音がでていない。

　今回の発表会の曲、ショパンの「華麗なる大円舞曲」・・・ですが

　4和音がとっても多いんです。

　なので、まだ手が小さいことりんにとっては

　上手に音が出せず、私もことりんの曲を聴く度に　とても気になっていたことの一つ。

　指をはやく動かす曲、子犬のワルツとかは得意なことりんですが

　実は和音が苦手

　なのに和音だらけ・・・

　それでもショパンが大好きなことりんは頑張って練習していました。

　楽譜は9枚。

　でも、今4枚目が終わった所。

　どうする？ことりん！！

　時間があればきっとこなせる曲。

　でも、毎日1時間も練習時間が取れない

　そしてあと2ヶ月しかない・・・

　「思い切って曲を変えてみては？！」

　正直、ほぼ弾けている曲を今更変えるのは普通なら考えられないこと

　でも煮詰まっていることりんを見ていて、フッと思ってしまった。

　そして言ってしまいました・・・。

　
　2月に入って、マラソンの練習

　（マラソンは毎年5番以内にはいっているので結構気合が入って頑張っている）

　塾は新5年生になり、宿題増加

　そしてピアノの発表会・・・・

　やらなければいけないことが多すぎる

　そして煮詰まったことりん　もう充分頑張ったよ・・・

　ここで「ことりんなら出来る！頑張れ！」

　と、口で言うのは簡単だけど

　本当にそれでいいのか？と　ここ1週間程とても悩んでいました。

　そしてことりんも

　ピアノが煮詰まるのと同時くらいから

　塾の勉強もミスが連発。

　そして、何となく考えがマイナスの方向に向かいつつあるような・・・

　後押しするのも親の仕事なら、止めるのも親の仕事じゃないかな・・・

　出来る可能性はある

　でも、今のことりんにとってピアノの練習がプラスにはなっていない

　ピアノ、今まであんなに楽しそうに弾いていたのに・・・

　今のことりんは全然そんな顔していないし

　めぐりめぐった考えが思わず口に出てしまいました。

　出来ないから変更するんじゃない、気分を一新するために・・・

　でも　ことりんのプライド、傷つけてしまったかな・・・

　言った後で後悔も・・・。


　そして　ことりんの答えは

　ショパンの曲、弾くなら完璧に弾きたい。

　でも今のままなら、キチンと音が出ていない箇所を省いて（省略して）弾くことになると思う

　先生もそんなコトを前に言っていたし・・・

　この曲省略して弾くのは絶対嫌。

　だってこの曲大好きな曲だもん。でも・・・今のことりんには弾けない・・・

　省略して弾くくらいなら、曲を変えて

　その曲を完璧に弾きたい。

　でも、簡単な曲に・・・って　レベルを落とすのはちょっと・・・。

　だから先生が最初にこの曲とどちらがいい？って聞いた

　デュランのワルツなら、ことりん弾けると思うし　弾いてみたい！

　と。

　ずーーーと円舞曲を弾きながら

　弾きたい気持ちと、指がうまく動いてくれない焦りとで

　ことりんも悩んでいたようです。

　ただ、デュランの曲も決して簡単な曲ではありません。

　やっぱり楽譜も7枚くらいあるし・・・

　でも、はやく弾く場所が多く、多分ことりん向きな曲だと思う。

　それを先生がなんて言うか・・・・後2ヶ月しかないし。
　
　
　で、今朝、先生にご相談のお電話しました


　昨晩の会話を全部先生にお伝えして

　先生の答えは・・・

　ことりんちゃんならショパンは弾けます。全然弾けない曲ではないですよ。

　受験がなければ完璧に弾きこなせている曲だと思います。

　でも、私も受験の大変さはとてもよく分かっています。

　（先生のお子さんは中学受験を経験して難関のN中学に見事合格されています）
　
　塾の宿題の量も5年生になればとても多くなることも

　時間がなく、毎日練習が必要なピアノがネックになることも。

　正直、息子はピアノをお休みしました。

　だからことりんちゃんは本当によく頑張っているな・・・と思っています。

　ですからお母さんのお話をお聞きして

　完璧な演奏を望まれるのであれば

　そしてことりんちゃんがそれを納得しているのであれば

　曲の変更は気持ちの切り替えにもなるので

　その方がいいと私も思います。

　2ヶ月しかありませんが、ことりんちゃんがそういう気持ちなら

　きっと弾きこなしてくれると思います。

　ピアノが順調に行けば、塾の成績も伸びてくると思いますよ。

　それにこの曲はことりんちゃん向きですしね

　新しい曲の楽譜、用意して待ってる・・と　ことりんちゃんに伝えておいてくださいね。

　と、温かいお言葉を戴きました・・・

　
　この結果がどう転ぶかは分かりませんが

　早速、今日塾へ行く前にピアノに行って

　新しい楽譜を戴いてくる予定です。

　これでまた、ピアノを生き生きと弾いてくれるようになってくれれば・・・

　ただただそう願う母でした。