フライでシーバス(完結編)
夜明け前のポイントから移動すると、次のポイントも思っていたより水の動きがあり、なかなか良さそうな雰囲気。 以前、ここでは40cm程度のセイゴと引き換えに、携帯電話を撒き餌にしたところなので、そろそろ撒き餌に寄った魚がいるはず。 …と言いつつも、半分は期待していなかったので、フライが付いていたロッドだけを持って、フライボックスもボガグリップもすべて車に置きっ放しに。 魚っ気があれば、それからボガグリップなり玉網なり用意すればいいや…ってな、お気楽釣り師です。 以前も同じようにロッド1本で足場の高い所で70cmクラスを掛けてしまい、足元まで寄せたにも関わらず、キャッチできずじまいという愚行を演じたにも関わらず、懲りていません。 ま、しかし、結果的にはこの軽装備でも、充分に対処できた訳で… ややピンボケですが、これが本日最大の40cmクラス。 水門から流れ出す流れをまたぎ、巻き返しになったピンスポットにフライを入れて3~4ストローク目に、フライを引っ手繰ってくれました。 型はともかく、狙い通りのスポットから引き出せたので、満足感のある1尾。 ここも比較的小場所なので、これ以上は付いていないかな…と、思いながらも同じスポットにフライを入れて、同じようにリトリーブをすると、さらに1尾追加。 次のキャストは、巻き返しのスポットからやや外してしまった(ほんの50cm程度なのですが…)からか、ノーバイト。 さすがにもう駄目かと、巻き返しにフライを入れると…また食ってくるんですねぇ。 結局、ここでは3本キャッチ。 続いてポイントを移動し、メッキをチェック。 しかし、まだ入って来ていないようですね。全くのノーバイト、ノーチェイスでした。 この時点で7:30。もう、帰るか…と、いってもまだ早いし…取りあえずコンビニに寄って、朝食を買って再び海辺に移動。 ここはルアーでは有名なポイントですが、大半がテトラポッドになっておりフライではかなり難しいエリア。 防波堤に座って、焼きそばパンをかじっていると、視界の隅で水しぶきが上がりました。 「ん?」 再び、ザバッ!シーバスのボイルです。しかし、潮目は遠くとてもフライタックルで届く距離ではありません。 たまには、ポイント見学も有りだろうと、更にアンパンをかじり野菜ジュースをすすっていると、ボイルの数はかなり増えてきます。 20~30分ほど秋の陽射しを浴びて、潮風にあたっていると(これが結構気持ち良かったのです。)潮目が手前に寄ってきたように感じます。 ほどなく、目の前のルアーマン(お世辞にも巧いといえない、初心者くん)がシーバスをヒット…足元でセルフリリース。 慌ててタックルをセットし、水辺へ急ぎます。 実はこのポイントで、青物のボイルがあれば…と、淡い期待を抱いて、#10タックルを持っていたのが正解。 先日のボートからのボイル打ちで活躍してくれた、エンジェルスライダーですぐに答えが出ました。 これも型に不満が残るものの、こんなオープンスペースで、ショアから釣った初めてのシーバスなのでとても嬉しい1本です。 しかし、ボクのキャスティング技術では微妙に潮目の手前までしかフライが届かず、あと10m…いえ、せめて5mくらい平均して遠くまでキャストできれば、もっとチャンスがあったに違いありません。 隣に入ったベテランルアーマンは、あっという間に4~5本もキャッチしていたくらいですから… その後もキャストを続けましたが、潮目が再び沖に振ってしまったため、止む無くゲームセット。 型には恵まれませんでしたが、なんとか5本のシーバスをキャッチして帰路に…まずまず満足の釣行でした。(おわり)(kuni)