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カテゴリ:個人図書館
≪未来における大戦のさなか、イギリスから疎開する少年たちの乗っていた飛行機が攻撃をうけ、南太平洋の孤島に不時着した。大人のいない世界で、彼らは隊長を選び、平和な秩序だった生活を送るが、次第に、心に巣食う獣性にめざめ、激しい内部対立から、殺伐で陰惨な闘争へと駆りたてられてゆく……。少年漂流物語の形をとりながら、人間のあり方を鋭く追究した全世界衝撃の問題作。≫ ●『蠅の王』 ●ウィリアム・ゴールディング ●新潮文庫 ●読了日:2006年11月11日 今年の夏に買ってみた本です。 昔からこの『蠅の王』という題名は知っていました。 映画があることも知っていて、ずっとみたいと思いながら、結局観ずじまいです。 いつか借りてきて観たいです。 海外文学は普段からあんまり読まないのですが、この作品はずんずん引き込まれるし、読みやすい文章だし、とても楽しめました。 舞台は未来の戦争なんですが、第二次大戦といっても違和感のないとても原始的な内容です。 無人島に不時着した飛行機に乗っていた少年たちが、始めはいろいろと規則を作って仲良くまとまって行動するのですが、次第に派閥ができ、理性と野性がぶつかり合い、大人顔負けの争いが起きます。 でもふとしたときにやはりまだ子供である弱弱しい一面が見えたりして、彼らの置かれている立場がこどもにとってどれだけ恐怖かが感じられます。 途中ショッキングな出来事も何箇所かあります。 馬鹿な私は途中にふと解説を読んでしまい、物語半ばにして結末を知ってしまいました。馬鹿~ 結末がどうであれ読後感は決してよいものではありません。 あと、やっぱり悔やまれるのは、宗教の問題です。 海外文学を読むのに欠かせないのが、その国の宗教、特にキリスト教です。 この『蠅の王』でも、強く前面に出ているわけではありませんが、底辺には依然として聖書の内容がちりばめられているようです。 私は全く疎いのですがタイトルの『蠅の王』という言葉自体が、聖書に出てくるらしく、本文にちょっと説明がしてあったのを読んでようやく知りました。 いつかキリスト教サイドも詳しくなりたいです。 しかしながらこの小説はなかなか面白かったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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