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法律伝達人max-asayu
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今日は、異議についてお話しします。 異議の目的は、汚染された情報を、裁判官・裁判員に与えないというものです。 また、上訴審のための記録作りという面もあります。 つまり、不当な証人尋問に対し、適正な異議を出したにも拘わらず、異議が棄却された場合、上訴審で争うことが可能となります。 異議を出しておかないと、上訴審で不当な証人尋問を争うことが出来ません。 異議は、刑訴規則205条に基づき、法令違反か不相当な尋問に対して出せるとされています。 法令違反はもちろん明文の法律や規則の違反という意味です。 不相当というのは、前提を欠いた尋問とか、誤導が典型例です。 異議を出すには、まず、異議の対象となる質問を認識します。 そして、法的に有効な異議理由を考えます。 典型的な異議理由は以下のとおりです。 ・抽象的な尋問 ・威嚇的侮辱的な尋問 ・重複尋問 ・供述調書による記憶喚起 ・主尋問の範囲外の尋問 ・意見や議論を求める尋問 ・主尋問における誘導尋問 ・不相当な誘導尋問 ・関連性のない尋問 ・直接体験のない尋問 その上で、異議申立の必要性があるかを検討します。 つまり、仮に、異議が認められる可能性のある尋問であっても、ケースセオリーに有害ではない場合、審理妨害と受け取られてしまう場合、報復的な異議を出されそうな場合、結局適法な尋問で同じ答えが出てきてしまう場合、反対尋問や最終弁論で挽回である場合には、異議の申立ては不要といえるでしょう。 逆に、記録に残す必要がある場合、責問権の放棄と受け取られてしまう場合、相手方に対する牽制が期待できる場合には、積極的に異議を出すことになります。 このように、不当な尋問がなされた瞬間に、上の事柄を検討しなくてはなりません。 回答された後に異議が認められても、証人尋問の記録からは削除されるものの、裁判官・裁判員の頭には残ってしまうため、異議の効果は乏しくなります。 したがって、事前に、記録を読み込んで、検察官の尋問を予測し、その予測された尋問に対する法的知識は準備しておく必要があります。 異議を出す場合には、礼儀と自信を持って「裁判長、異議があります」といいます。 逆に異議を出された場合にも、礼儀と自信を持って対応します。 異議に理由がない場合には、「○○ですから、異議には理由がないと思量します」と回答します。 異議に理由がある場合や、理由がないと思っても流れを止めないために必要がある場合には、「質問を変えます」といって、潔く質問を変えます。 応援していただける方は、下記のバナーをクリックしてください。
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