カテゴリ:文化論
≪ 常設展4 インドネシアの人形 ≫
11月16日に訪れたみんぱくの常設展をシリーズで紹介しています。私は研究者ではありませんが理解を助けるために、簡単な説明をしておきます。インドネシアの有名な人形にワヤンがあります。これは影絵です。後から光を当て、前方に映った影絵を観客が楽しむものです。正確にはワヤン・クリと言って、人形は牛の皮で作られています。ワヤンは影、そしてクリは牛の意味です。 彩色されてないワヤンは影絵に用いますが、中には彩色されたものもあり、直接観客に見せるもののようです。人形劇はワヤン・ゴレと言います。昨日紹介した仮面をつけ人間が行う劇は、ワヤン・オランと言うようです。それらの全てをワヤンと呼ぶこともあるようです。オランは人間の意味で、因みにオラン・ウータンを直訳すると「森の人」になります。 インドネシアの劇は、古代インドの抒情詩「ラーマーヤナ」や「マハーバーラタ」のお話が多いようです。主体はヒンズー教の教えですが、仏教も関係しており、イスラム教の影響もあるようです。因みにインドネシアの主たる宗教はイスラム教で、バリ島周辺だけで仏教が信仰されているようです。全ては海を渡ってインドネシアに伝えられたのでしょう。 これらの劇に共通するストーリーは「勧善懲悪」で、最後に悪は滅び、正義が勝つわけです。劇を行う際は、必ずガムランなど金属製打楽器が主体の音楽が伴います。きっと神様に捧げるためでしょう。では早速各種の人形を観てみましょう。 ワヤン・クリ 影絵の様子 以下は彩色されたワヤン・クリです。 以下はワヤン・ゴレです。 怖い顔の人形は悪を懲らしめるためで、仏教で言えばさしずめ不動明王でしょうか。<不定期に続く> (お知らせ)本日から妻と一緒に旅に出ます。初冬の温泉3連泊です。帰宅は8日の日曜日になります。その間にいただいたコメントへのお返事は8日以降になります。また皆様のところにもお邪魔出来ませんが、どうぞお許しくださいませ。では、行って来ます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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