テーマ:詩(904)
カテゴリ:詩
ひんぷんガジュマル (名護市:天然記念物) 老司書 図書館の昼休み 老司書が椅子にもたれて居眠りしている 詩人の仕事は「言葉」を探すことだけど 老司書の仕事は「真実」を探すことだ 色んな人から 色んなことを尋ねられ あんな本 こんな本 時にはほこりをかぶった書庫の中から 「真実」を探し出してくる そして 尋ねた人が喜ぶと 老司書は そこで初めて頷くのだ こんな仕事を もう何十年やってきたのだろう 聞けば来年は定年ということだが 眼の光だけは 少しも衰えていない 1989.4.18 第一詩集『南島風景』から カラカラとぐい飲み 老司書Mさんは若い頃英語の教師をしていたようだ。その時の教え子の1人が私の徳島勤務時代の上司だった。不思議な縁で、そんなMさんが私の部下になったのだ。第二次世界大戦の嵐を潜り抜け、厳しい戦後を生き抜いて来た彼の人生は、恐らく波乱に満ちたものであったに違いない。 彼は泡盛をこよなく愛した人でもあった。お世話になったMさんを偲び、泡盛を注ぐ「カラカラ」を詩に添えた。眼光鋭いMさんは、まだ生きておられるだろうか。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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