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マックス爺のエッセイ風日記

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2014.03.22
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テーマ:ニュース(100016)
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 3月16日(日)。ある方のブログを見て驚いた。今世界の注目の的である小保方論文に関して、擁護する意見が書かれていたからだ。データの体裁を整えるために写真の大きさを揃えることは不自然ではないとか、複数の著者がいるので、彼女にだけ責任を負わせるのは酷だとか、若い研究者は劣悪な環境に置かれていて忙しく、他の論文からの引用が疎かになりがちとか、日本の科学論文は引用文献数を重用しがちだとか、政府は若い研究者を守る必要があるとかが主張の趣旨だったと思う。

 なるほどと感じた人が多いだろう。事実コメントも私が書くまでは全て同意のものばかりだった。だが私は違和感を感じた。彼は博士論文を「書いた」経験からの意見としている。大抵の素人はそのことに目を奪われて、書かれた内容まで真実と思い込む。「博士」が書くのだからきっと全て事実だろうと。一般論としてはなるほどと頷ける部分もある。だが科学の本質から外れていると感じた私は、コメントを書かせてもらった。



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 「Nature」ほどの一流の科学雑誌に論文を掲載する際には、引用論文の明記などは基本中の基本。それが研究方法が異なる彼女の博士論文と同じ写真が載っていたり、引用文献が「コピペ」では全く信用が置けない。「第一著者」の彼女は栄誉も受ける代わりに、大きな責任を負うのは当然のことだ。それ以前に、彼女がごく簡単な方法で発見したSTAP細胞が、他の研究者の追試によって再現されなければ、細胞自体の存在が疑われるのだ。もし彼女が正しいのなら、なぜ博士論文の取り下げを申し出たのか。それが私の疑問点だった。

 その夜、その方は私のブログにコメントを残していたが、その論理のあまりの貧弱さに再度驚いた。今回問題になったのはマスコミの責任とか、文部科学省の審議官がどうのとか書いてある。これは科学者の発想ではない。私の疑問に全く答えておらず、本質に触れない素人の感想だ。もし彼が本当に研究者なら、論旨はもっと理路整然とし、人を納得させるはず。その後、彼のブログに本件に関する記事はまだ載っていない。



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 出来るだけ正確を期するため、私はネットでこの問題を追って見た。話題として取り上げるならごく当然の成り行きだと思う。これまで分かった事実を時系列に並べ、必要だと感じた部分には簡単な解説を付した。


○ 「Nature」1月30日号に小保方さんなどの連名によるSTAP細胞発見の論文(以下「小保方論文」と省 略)が掲載。

○ それに先立ち、1月29日(水)日本国内では22時のニュース番組で、この快挙が報道。

○ ニュースを聞いた京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授が祝福称賛。彼は同じ研究分野でノーベル医学生理学 賞を受賞した先駆者。

○ この後、月日は不明だが小保方さんが例の割烹着姿でテレビに映った。ピンクの壁紙の研究室も人目を引いた。と ころがあれは普段の姿ではないらしい。なぜ彼女がマスコミ受けを狙ってあんな恰好をし、奇抜な研究室を披露した のか不思議だ。世界に冠たる研究者なら、そこまで媚びる必要はないと思うのだが。

○ 2月15日(土) 「小保方論文」には不自然な画像があるとネットで指摘。ネットには匿名の科学者が本音で科 学論文について議論するサイト「Pub Peer」などがあるそうだ。



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○ 2月19日(水) 彼女が一時在籍したことのあるハーバード大学医学大学院が、「小保方論文」を調査する可能 性について示唆。

○ 3月14日(金) 理化研による調査の中間報告。野依理事長(ノーベル化学賞受賞者)が、彼女のずさんなデー タ集積と取扱い、責任感の欠如、不適切な画像処理、指導した笹井副センター長(論文の共著者)の責任について言 及。STAP細胞の再現には3カ月かかること、その実験データの取りまとめに約1年かかることを公表。

○ 同じ日の会見で、同研究所の竹市再生科学総合研究センター長が、論文の著者である小保方さんらに当該論文の取 り下げを勧告。同時に研究所の組織体制について検証し直すことにも言及。(この中間報告の前に、同研究所で本件 が大きな問題になり、何らかの調査が始まっていたと思われる。)竹市氏の意見:「正しいデータを載せていない。 論文として存在しない方が良い」。

○ 3月16日(日) ある方のブログに本件に関する記事が掲載され、私が意見を書いた。その夜、私のブログにそ の方がコメントしてくれた。こうして調べてみると、本件が決して軽い問題でないことが分かるはずだ。<続く>





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Last updated  2014.03.22 08:13:20
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