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マックス爺のエッセイ風日記

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2014.04.10
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テーマ:ニュース(100027)
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 連続朝ドラ『ごちそうさん』の脚本を書いた森下佳子さんが向田邦子賞を受賞したそうだ。東京で暮らした娘が大阪に嫁ぎ、しっかり関西の風土と味に融け込んで行ったお話は案外面白かった。戦前、戦時中、そして戦後の動乱期を乗り越えるという時代設定も良かったのだろう。め以子の前に満州から帰国した悠太郎が現れた最後の場面では、ジンと来るものがあった。あれはきっと深い絆で結ばれた夫婦にしか分からない感情なのだろう。


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 4月から始まったのが『花子とアン』。これは『赤毛のアン」を訳した翻訳家村岡花子の生涯の物語。子供時代の花子は、甲府の貧しい農家で育つ。ようやく学校に通えるようになった花子の背中には、おんぶした幼い妹がいる。言葉は訛の強い甲府弁。その田舎娘が思わぬことから華族の子女が集う東京の女学校に転校し、想定外の体験をする。その落差が面白い。花子役の子役の熱演が凄い。良くあんなせりふを覚えられるものだ。今後どんな展開になるのか楽しみだ。



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 「みんなの党」の渡辺代表が代表の座を降りた。8億円借金問題の責任を取った形だが、辞任会見での説明はさっぱり要領を得ない。少し前には大勢の議員が党から去った。活動方針の違いが原因だが、この党はきっと「みんなの党」ではなく、「一人の党」だったのだろう。渡辺氏の個性で引っ張って来たこの党は、彼の求心力が無くなれば急速にしぼんでしまうはず。大金で熊手を買った話や大金を妻の口座に入れていこと。とても政治家として説明のつかない話だ。


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 説明責任と言えば、昨日の小保方晴子さんの記者会見も私の目には奇異に映った。あれで益々疑義が深まった感じだ。ノーベル賞クラスの発見が載った論文にしては、基礎的な知識が丸きり欠如しているのが問題。引用や立証などが疎かなのは科学者として問題外。やつれて可哀想、マスコミに追い駆けられて気の毒。そんなこと以前に、きちんとした実験結果を提出すれば済む話だ。



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 なぜ彼女は実験で使ったものとは異なる細胞を山梨大学の若山教授に届けて、追試してもらおうと考えたのだろう。他の研究者が細胞の再現に成功したと言うなら、なぜその人の名を出さないのだろう。なぜノーベル賞クラスの実験をして来たのに、理化研に対して実験ノートを2冊しか提出しなかったのだろう。

 そのうちの1冊は、本件に関する疑義が明らかになってから急にまとめられたものと聞く。そうなるとわずか1冊が3年間の成果と言うことになる。これは普通の実験では到底あり得ない話らしい。


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 STAP細胞をこれまで200回以上作ったと言うなら、当然200回以上の実験結果が実験ノートに記載されていなければならないのだが、彼女にはその当然のロジックさえ理解出来ず、立証も出来ていないのだ。実験ノートには、実験に立ち会った研究者の署名などが必要とされている。また不正が出来ないよう、全ての余白部分には斜線を引く決まりがあるそうだ。理化研があまり細部を説明しないのは、きっと実験ノートがあまりにもずさんだったからではないのか。



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 科学の世界に「悪意はなかった」とか「不勉強だった」とかの言い訳は一切通用しない。それを持ち出す辺りが「素人」なのだ。Nature誌に掲載されたSTAP細胞に関する論文は、世界に向けて発表されたノーベル賞クラスの発見で、それがこんなずさんな研究から生まれるのは無理との印象を受ける。何しろ所属機関から一部に「改ざん」や「捏造」があり、論文の取り下げを勧告されたくらいだから。


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 今後理化研では、この細胞が本当に作れるのか追跡実験を行う。また彼女が修了した早稲田大学の大学院では、これまでに提出された全ての博士論文に不正がなかったか、追跡調査をすることが決まった。もし彼女の博士論文に疑義が生じて学位を取り消された場合は、彼女は理化研には居られなくなる。今年度は雇用契約がなされたが、これは今回の「事件」の決着がついてないための措置に過ぎない。



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 また、彼女の推進して来た実験方法でSTAP細胞が作られなかった場合も、彼女の信用は大きく損なわれるだろう。ハーバード大学のバカンティ教授も現在では彼女と違った方法で実験を試みているようだ。ともあれ、理化研の責任も重い。採用時の調査不十分とその後の指導不足。きちんとした研究体制の不備などの問題があったと考えられるからだ。だが今回の「事件」の影響はとてつもなく大きい。涙を流して謝れば済む問題では到底ないのだ。

 実験資材の管理、実験の経過と結果に関する正確な記録と管理、そして何よりも科学者としての倫理観。彼女に不足していたのは、そういうものではなかったのか。そしてこれは彼女がこれまで学び研究して来た機関の、大いなる責任でもある。これから彼女が進むべき道は先ず科学者としての原点に立つことであり、今のまま研究を続けることは困難なのではないのか。私にはそう思えてならない。厳しいけれどこれが現実の世界の、当然のルールなのだ。





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Last updated  2014.04.10 09:55:57
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