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マックス爺のエッセイ風日記

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2014.04.21
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カテゴリ:園芸・家庭菜園
≪ 3つの花のお話 ≫

 この日お爺さんがトンガリ山へ向かったのは、ある花を探すためでした。少し前、お爺さんはキクザキイチゲの花を別の場所で見つけました。あれからもう何日か経ちました。そろそろあの花も咲く出す頃かも知れない。お爺さんはそう考えたのですよ。ですが、その花に出会う前、お爺さんは別の紫色の花を見つけましたよ。


カタクリ3.jpg 


 春の野山に咲く紫色の花と言えば、やっぱりカタクリですよね。お爺さんがいつも走っている公園のカタクリは、もうほとんど姿が消えてしまったけど、6kmほど西のこの山は少し標高が高いせいか、まだ咲いていたのですねえ。



       カタクリ4.jpg


 春の妖精と呼ばれるカタクリ。やっぱりこうして林の中でカタクリを見かけると嬉しいですね。



カタクリ1.jpg


 おまけにここのカタクリは、公園のものより大きな群落になっています。嬉しいことに、自然のまま保存されているんですよね。


    カタクリ群生1.jpg


 ところが2mほどの高さの崖の上には、もっと大きな群落がありましたよ。お爺さんは頑張って崖に登り、一面に広がる紫色のじゅうたんを撮ったんですって。これがその写真。たくさんのカタクリが写ってますよ。でもね、これがお爺さんの目的の花ではありません。だからまた、とっとことっとこ駆け出したのです。そして辿り着いたのが、小さな木の橋を2つ渡った先の森の広場だったのです。



ニリン6.jpg


 あったあった。あの白い小さな花がきっとそうだ。お爺さんは喜びました。まだ少し早いかと思っていたのですが、もう既に咲き始めていたのですね。その花の名はニリンソウ。誰です?「二人は二輪草♪」なんて歌うのは。イチリンソウ、キクザキイチゲ、そしてこのニリンソウ。どれもみな元々は親戚だったようですよ。キンポウゲ科イチリンソウ属のね。



       ニリン4ピンク.jpg


 ところが良く探すと、中には花弁が少しピンク色のも混じっているんですよ。元々は1つの花だったのが、長い年月のうちに少しずつ変化して来たのでしょうね、きっと。考えれば何だか不思議な話です。



ニリン7.jpg



      ニリン8.jpg



ニリン5.jpg



      ニリン3.jpg


 真っ白いニリンソウは、まるで白雪姫のように可憐です。でもまだ少し早過ぎたのか1輪だけ咲き、もう1輪はまだつぼみ状態のが多かったかも。2輪並んで咲く姿を見られるのは、もう少し経ってからのようですね。


ニリン9.jpg



      ニリン0.jpg



ニリン1.jpg



    ニリン2.jpg  


 それでもお爺さんは大満足。お爺さんが最初にこの花に出逢ったのは、ここから2km以上先の山奥でした。それが何度か山を訪れていたら、他の場所でも見つけたのですよ。トンガリ山はやっぱり自然が豊かなんだねえ。お爺さんはそうつぶやいて、帰り支度を始めました。お爺さんがその日着ていたのは半袖シャツ。涼しい森の中では汗が冷えて、寒くなるのですよ。こうして目的を果たしたお爺さんは、再び元来た道を引き返します。とっとこ、とっとことね。



菊咲き1.jpg


 でもね。お爺さんは気になって、あの場所にも寄って見ましたよ。キクザキイチゲの咲いている秘密の場所にね。そしたらまだ咲いている花が少しだけ残っていましたよ。大部分は枯れ始めていたのですがね。



            菊咲き3.jpg



菊咲き2.jpg


 日が翳っていたせいか、うなだれるように咲いていたキクザキイチゲですが、それでもお爺さんは嬉しそうでした。「家の近くにこんな可愛い花が咲いてるなんて、俺はなんと幸せ者なんだろう」。お爺さんはそうつぶやいて、また走り出しました。とっとことっとこ。そして家に帰ってからお婆さんに、この日出逢った花々の話を聞かせたそうですよ。これは春風さんから聞いたお話です。おしまい。





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Last updated  2014.04.21 06:00:52
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