テーマ:マラソンに挑戦(5677)
カテゴリ:ウルトラマラソン以外の完走記
おどける走友
宮城野原駅から電車で本塩竃駅へ。ランニングシャツで走って汗をかいたため、この間に冷房で体がすっかり冷えてしまった。それにしても11年の間には色んなことがあった。愛する家族を失った走友。福島原発の事故で家族との離散を余儀なくされた走友。病気で走ることが出来なくなった走友。がんの手術を受けた走友。そして不整脈の手術を2度受け、老化のためにほとんど走れなくなってしまった自分。 塩竃神社 本塩竃駅で下車し、裏道を通って塩竃神社に向かう。ここは陸奥国一宮で、太古から国府多賀城の守護神だ。いつもなら表参道を行くのだが、これはちょっと予想外。広い境内が気持ち良い。天然記念物の「塩竃桜」は、すっかり葉桜になっていた。思い思いに本殿に向かって参拝。この神社は古くから尊崇が篤く、たくさんの秘宝が宝物殿に納められている。伊達藩の庇護を受けたせいか、神門などの建物も実に立派だ。 私の昼食 そこから駅に戻り、近所のスーパーへ。昼食は各自自由で、レストランで食べた人もいれば、弁当を買った人もいる。私は寿司弁当と焼きプリンを買い、良く頑張った自分へのご褒美にロング缶を1本。これを公園の木陰に持参してゆっくり食べた。冷たいビールが美味い。走った後に飲むのは心配だったが、大丈夫で助かった。最近は疲れやすいし、直ぐに酔うのだ。暑かったこの日の最高気温は、32度に達していたようだ。ゴクゴクゴク。ああ美味い。 遊覧船待合室の長老達 昼食後は塩竃観光港に移動。ここから松島へは遊覧船に乗る。この料金も入って、今日の会費がたったの千円とは安い。さて、昼食にビールを飲むのはウルトラランナーの常道。中には神社に向かう途中に歩きながら飲んでいたツワモノもいた。待合室に集まった仲間のほとんどが、ビールを飲んだような感じの顔をしている。 私達が乗った船 1時ジャスト。遊覧船が出航する。これから塩釜港を出て湾内の島々を一巡りし、松島観光港に向かう。約1時間の旅だ。T田さん、C一さんと同席。彼らは県内のウルトラ仲間で古川組。早朝に家から20km近く走って小牛田駅に向かい、そこから仙台への一番電車に乗った由。私より1学年下のC一さんは目下不調で走れず、電車を乗り継いで塩竃へ来たそうだ。そうか。強者もそんな歳になったんだねえ。T田さんがご馳走してくれた生ビールが美味い。 甲板からの眺め しばし歓談後、甲板に出る。折角の遊覧船だ。ここで写真を撮らない手はない。小さな島々が次々に目の前に現れる。その都度船内放送で島の名前が告げられるが、直ぐに忘れてしまう。それほど松島の島の数は多いのだ。ただ曇り空で島や波が暗いのが残念だ。 新婚さん、いらっしゃ~い♡ こちらは新婚ほやほやの2人。彼らはランニングを通じて結ばれたのだ。若い夫婦が同じ趣味を持てるのは良いね。どこへでも一緒に走りに行けるもの。私は彼を「ホリエモン」と呼んでいたのだが、今回名簿を見て本当の名前を知った次第。 ホテルへの坂道 1時間後、船は松島観光港に着いた。ここからゴールのホテルまでは以下のコースに分かれる。A西行戻り松方面へのランニング、B瑞巌寺散策、C五大堂、福浦島散策、D自由行動、Eホテル直行の5つ。懇親会に出ない私は迷わず最後のホテル直行を選んだ。ここで入浴してさっぱりし、着替えてから帰宅するのだ。朝スタッフに預けた荷物は、既にホテルに到着してる由。山の上のホテルに向かって歩く仲間は10人ほどか。 ゴールのホテル これがゴールのホテル。昨年の3月に高校のクラス会で「古稀の祝い」をした会場だ。私は翌朝、ここから自宅まで30kmを走って帰ったのだ。残念ながら、今はとてもそんな元気はない。 記念写真 荷物を受け取り、記念撮影。後日この写真が入った「完走証」が届けられる予定だ。これで10回目の「みちのくラン」が無事終わった。本当の名前は「ENJOY JOGGER in みちのく」と言うのだが、誰もそうは呼ばず、親しみを込めて「みちのくラン」と呼んでいる。ありがとうね、私は9回走らせてもらったよ♪ ホテルの露天風呂 入浴券を受け取り、荷物を持って大浴場へ。更衣室で足、膝、太股のテーピングをはがす。このお陰で何とか走ることが出来て感謝だ。体を洗った後、広い浴槽に身を沈め、酷使した脚を擦る。最後まで良く頑張ってくれたね、俺の脚よ。これからも少しで良いから走れると良いなあ。一旦上がってカメラを取りに戻り、露天風呂を撮った。眼下には先ほど遊覧船に乗った松島湾の美しい光景が見えた。ただシャッターを押したのに、走友が写ってなかったのが残念だ。 T田氏の勇姿 玄関先にいたスタッフのD夫妻にお礼を言って、ホテルを後にした。駅への急な坂を下る途中、T田さんに会った。ありがとうねT田さん。「戦場カメラマン」の彼は、自分が参加したレースの写真をメールに添付して送ってくれる律儀な男だ。もう自由に走れなくなった自分だが、未だに続く走友の篤い友情が嬉しい。彼がこの時若干浮かない表情をしていたのは、カメラのバッテリーが切れたためと後日知った。私のデジカメもこの後、同じような運命になるのだ。 坂道の途中のツツジ こうして「第10回みちのくラン」は終わった。このマラニックが自分の引退レースになると覚悟していたのだが、苦しみながらも何とか走れた。長い間いつも熱心に準備してくれたスタッフの仲間達に心から感謝したい。そして全国からわざわざ集まってくれた走友達よ、これからもどうぞ元気でね。仲間達はこれからホテルで飲み放題の大宴会だが、私はこれで十分満足だ。サヨウナラそしてありがとう。いつまでも忘れないよ、みちのくランのことは。<完> 私は午後から出かけ、帰宅は明日の深夜になります。この間にいただいたコメントへの返事は後日になります。どうぞよろしくお願いしますね~!!ではでは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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