カテゴリ:写真
塩釜港の遠望
1月11日日曜日。私は自宅から塩釜まで走りに行った。23kmの旅の目的地は塩竃神社。遅くはなったが初詣を兼ねてのランニングだった。着替えをしたのはJR本塩釜駅の多目的トイレ。そこから歩いて神社へと向かった。塩釜は東北でも有数の漁港で人口は5万6千人。昔から塩竃神社の門前町として栄えて来た。さて、「塩竃神社」の「竃」は「かまど」で湯を沸かす「釜」と本来意味が違うが、字が難し過ぎて神社でしか使わず、塩釜でも良いことになっている。その街の様子を見てみよう。 これはお菓子屋さん。「志保がま」と言うらくがんに似たお菓子が昔から有名だ。 太田屋 こちらも県道3号線に沿った店。太田屋さんは味噌や醤油の醸造元だ。 造り酒屋さんの店頭に吊るした杉玉。出来たての神酒はきっと神社に捧げられるのだろう。 こちらは県道から少し入った所にある御釜神社前のお茶屋さんだ。 塩竃神社参道付近の先ほどとは別の造り酒屋さん。大きな酒樽が良く目立つ。 ここのディスプレイはなかなかの優れ物。 酒瓶のデザイン(左側)と正月飾り(右側) 「奥の細道」の洒落た記念碑。芭蕉と弟子の曾良は、元禄2年(1689年)の旧暦5月8日に塩釜を訪れてこの付近に一泊し、翌日9日の早朝塩竃神社に参拝した。当時は海が迫り、2人はここから舟に乗って松島へ向かった。 下水のふた。デザインされているのは塩竃神社の境内にある「塩竃桜」だろう。 御釜神社の鳥居。御釜神社は塩竃神社の境外末社で、祭神は塩土老翁神。つまり製塩の神様だ。 鳥居の扁額。こちらは「竈」ではなく「釜」の字を用いている。 境内の内側から見た鳥居。 雪吊りを施した境内の松(左側)。ここは海に近いため、雪はそんなには降らないはず。右側は摂社の藤神社。 堂々たる風格の小社(左側)と製塩用の釜を納めた小屋(右側) 御釜神社には製塩用の釜が全部で4基あるそうだ。そのうちの一つが外から見えるこの小屋に納められている。 製塩用の巨大な釜。松島湾沿岸には縄文時代の大きな貝塚が何箇所かに残っている。またその当時の製塩遺跡も多い。それだけ昔から製塩を行って来た訳だ。塩作りには幾つかの方法があるようだが、この御釜神社には釜の水の色で吉凶を占う神事が伝えられている。 本塩釜駅の構内に張られていた御釜神社の製塩神事。恐らくは海水を浸した海藻から塩を造る藻塩焼きではないかと思う。古代は付近にある国府多賀城へ献上する塩を造っていたようだ。国府多賀城を鎮護する塩竃神社へも当然納められただろうし、現在でも納められていると思う。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|