マックス爺のエッセイ風日記

　　　　　　　　　　　　　　

　筑波から仙台へ戻って数日後、自室にコタツをセットした。最高気温が１０度ほどしかなかった日だ。足元に毛布をかけて我慢していたのだが、もうこれ以上は無理。そして古い手袋の指先を鋏で切った。パソコン作業用だ。早朝キーボードを打つ際、指が冷たくなる季節が間もなくやって来る。

　大根を何本か抜いた。白菜の中には葉が巻き始めた株もある。春菊はまだ小さいもののそれらしく育ち、聖護院カブもかなり大きくなった。イチジクは間もなく堅くて食べられなくなる。それでも先日収穫した実は甘かった。そろそろ植木鉢を室内に取り込む季節。シンビジウムに花芽があると妻が言う。


　

　筑波から帰宅した翌日にブロバイダーを変更した。オペレーターの電話による指示で、モデムの初期化をした。初めての経験で少々焦ったが、ちゃんと繋がって一安心。これまでのブロバイダーは代理店が悪質で、契約前の話と契約時の内容がまるで違ってしまい、悔しい想いをしていたのだ。だが、今回も代理店の巧みな話術に騙されてしまった。敵は電話で相手と話しながら、これは知識のない人だと感じると料金を吹っ掛けるのだ。

　
　　　　　　　　　　　　　　

　残念だったが、前回よりはかなり安くなったので良しとしよう。そして早速１００円ショップで買ったノートに新しいブロバイダーの電話番号を記した。これは私が死んだ後の連絡帳。今から気になることをメモしておけば、残された妻が何とか処理出来るのではないかと思ってのことだ。合わせてＮＴＴ東日本の連絡先や、困った時に相談すべき近所の電気屋さんの電話番号も記しておいた。これからも少しずつ書き足す積り。


　

　帰宅後、三重の後輩に手紙を書いたことは既にブログに記した。今回の幹事Ｆさんがそれを読んで、メンバーの何人かに私のブログを紹介したようだ。それを知って書き難くなったが、最終回も何とかまとめた。だがまだ書き足らないことがある。筑波からの転勤後、後輩の何名かが亡くなったことだ。若くして病死したＴ１さん。そして上司に責められて自殺したと言うＴ２さん。その上司には私もある勤務地で苦しめられたことがあった。


　　　　　　　　　　　　　　

　女性職員のことも付記しておきたい。ある人はアフリカの留学生に見染められて彼の地に渡った。きっと今頃は政府高官夫人となり、「ビッグママ」などと呼ばれているのではないか。研究者に見染められて結婚した人も何人かいた。大人しくて理知的だった彼女達の横顔を思い出す。中には結婚を諦め、管理職への道を目指した人もいれば、自らの意思でシングルマザーの道を選んだ人もいる。私の部下だった女性だ。


　

　結婚相手の大学院生に生活力がなく、その後別れた女性もいたし、東大卒の職員と結婚した女性もいる。夫は政府高官の親戚だが、出世に恵まれずアルコール中毒になった。それを知りながら、彼女は何とか病気を治そうと献身したのだ。夫は２人の子供を残して亡くなり、彼女も子供の成長を見届けて亡くなったと聞いた。あの筑波では男だけでなく、女性にも人生を賭けるすさまじい戦いがあったのだ。


　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　＜筑波山麓で獲れる小さな福来ミカン＞

　さて、近所の道路工事が急ピッチで進んでいる。１２月の地下鉄新路線開通に合わせて、バスの運行が変わるようだ。新しい道路を走る経路も出来、各停留所の発車時間も１２月初旬に変わる。その資料をコンビニでコピーした。こんな静かな住宅地にも時代の波が次々に押し寄せて来る。その一方、郊外の団地では買い物にも困っている老人達がいる。


　
　　　　　　　　　　　　
　先日私は走りに行った。何とか旅の疲れが抜けたと感じたためだ。前回のランから既に３週間が経っている。不安はあったが自分の判断を信じた。８ｋｍをゆっくりと走った。実は前回、このコースで２度躓いた。脚が上がらないこともあるが、目が良く見えないのだ。ひょっとしたら緑内障が進んで、さらに視野欠損部分が広がっているのかも知れない。気をつけたせいか、今回は転ばずに済んだ。


　　　　　　　　筑波山遠望　

　これからも出来るだけ歩いたり走ったりしようと思う。来年は何とか岡山に行きたい。そして今回会えなかった三重のＦ氏など、かつての悪友達ともう一度会いたい。そのためにも１２月の手術の成功を願っている。

　喪中葉書が届き出した。今年もそんな季節になったのだ。そろそろ必要な年賀状の枚数を計算しておく必要がありそうだ。そう言えばどこかで雪虫が飛んでるのを見た。間もなく東北は長い冬を迎える。