カテゴリ:写真
4月5日火曜日。私は宮城県南部の大河原町へ行った。白石川の堤防に植えられた「一目千本桜」を撮影するためだ。ここは県内でも有数の桜の名所だが、この日はまだ五分咲きの状態なのがちょっと心配。だが天気が良いので、きっと青空に桜が映えてきれいだろうと考え、この日を選んだ。駅から早速白石川方向に向かって歩く。土手に出て桜を見ると、やはりまだ色が薄い。しまった。早過ぎたかと思ったが、まあ何とかなるだろう。 ここは堤防に沿って6kmほど桜並木が続く。全てはソメイヨシノ。「一目千本」と言うが、実際は1200本ほど植えられている。それが一斉に開花したら、それはもう壮観な眺めだ。それが隣の柴田町までずっと続く。今日は歩きながら良い撮影ポイントを探す積り。 蔵王連峰を背景に。 そもそもソメイヨシノ(染井吉野)は明治初年に大島桜と江戸彼岸桜を人工的に交配して作られた品種で、種では増えない性質を持っている。初めは「吉野」と呼ばれたが、奈良の「吉野桜」と混同されたため、明治33年(1900年)に現在の名前になった由。 良く言われるのがソメイヨシノの寿命が短いこと。何の手当てもしないままだと、寿命はわずか60年なのだとか。短命の原因は、この品種は幹の内部が腐り易いことにある。それが青森県弘前城のソメイヨシノに、リンゴの栽培技術を取り入れてから寿命が延びたそうだ。つまり積極的に枝を剪定し、消毒し、栄養剤を散布して木の勢いを保たせると、たくさんの花が咲くことが確認されたのだ。 右岸(川上から見て左の方向)へ渡る。この白石川は阿武隈川の支流の一つで、宮城県内の蔵王連峰を水源地にしてる川。ここから10kmほど下流の柴田町で、東北の代表的な大河である阿武隈川と合流し、そこから東流して太平洋に注ぎ込んでいる。白石川もここまで来ると流れは穏やかで川幅も広く、両岸の桜がとても良く映えて見える。それに一番の「売り」は何と言っても真白い雪を戴いた蔵王連峰との競演だろうか。 菜の花越しに見た右岸。 ゆったりとした白石川の流れ。水量が多いのは、少し下流に堰があるため。 左岸の桜と白石川。 左岸の土手。 桜越しに見る白石川。 上の付近その1。 上の付近その2。 青空に映える桜。やはりこの日を選んで正解だったようだ。 こちらは同じ場所を横向きに撮ってみた。 桜の古木。1200本のうちで樹齢が80年を超えた古木が、全体の3分の1を占めている由。 ほらほら。これが「一目千本」の醍醐味ですよ~!! 船に乗って川の中から両岸の桜を鑑賞することも出来るんですって。 船からのお花見なんて、何だかとっても贅沢ですね。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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