カテゴリ:写真
<登山編1>
A公園から見た太白山 4月16日土曜日。私はマウンテンバイクに乗って太白山へと向かった。目的は野草を撮るため。今年は暖冬だったため、いつもの年よりも早く花が咲いているが、果たしてどんな花に会えるだろうか。 冬の間は色が消えていた山にも、新緑が芽吹き始めていた。美しい季節の到来だ。 こちらはソメイヨシノと新緑のコラボレーション。とっても柔らかい色合いに心が癒される。 家から3kmほど行くと、太白山がこんな風に見える。標高321mの独立峰。古名は「生出が森」(おいでがもり)。「一晩で大きくなった山」とでも言う意味なのだろう。なお「太白」は金星のことで、「明るくて良く目立つ」と言う意味があり、中国と朝鮮半島に一つずつ同じ名の山があるそうだ。その通り良く目立つ山容は、どこからでも見える。きっとかつては航海の目印にもなったのではないだろうか。 「仙台市太白山自然観察センター」の大きな案内図。この先は野草のサンクチュアリー(聖域)で保護区域だ。 これが笊川の上流部。一級河川の名取川に流れ込むため、この小さな流れも一級河川なのである。少し下流では「カジカガエル」の鳴き声を聞いた。「ゲコゲコ」ではなく「コロコロ」と言う澄んだ音色のカエルで、水がきれいな川にしか棲まない種類。仙台市の真ん中を流れる広瀬川にも生息している。 自然観察センターの敷地内にマウンテンバイクを停めて、ニリンソウなどを撮影。その後、ここから太白山に向かって歩き出す。登山道は6つくらいのコースがあるが、今回は初めての道を行った。 自転車を停めたのはこの付近。いよいよここから山道に入って行く。 こんな風に、ところどころに標識が立てられている。「あきつ」はトンボの古名。「はおと」は野鳥や昆虫の「羽音」の意味だろう。 クワガタの森を抜けて太白山に向かう。階段の道を登って行くと、やがて本格的な登山道へと出る。そこをさらに登って行く。静かで人影はほとんど無いが怖くはなく、言ってみれば大自然に包まれたような感じだろうか。 実はここまでにもたくさんの花と出会って撮影しているのだが、その紹介は明日にする。今日は味気ない登山道の写真で我慢していただこうか。 太白山に近づくと、こんな案内図があった。先ずは登り口の「生出森八幡神社」に向かう。 神社入口の狛犬。阿形(あぎょう)の狛犬の台座には「森は深く緑の風わたる」と刻まれている。う~む、良いねえ。 そして吽形(うんぎょう)の狛犬の台座には、「道けわしくも霊峰さやけし」の文字。こちらも素敵な言葉だ。 かつての参道(左)は自然のままだが、ところどころに石が置いてある。とても不安定な道だ。境内の「つくばい」(右)には枯葉が入り込み、使われてないことが分かる。実はこの神社も「東日本大震災」の被害を受けて鳥居は壊れ、山からは大岩が落ちて、一時期は登山が禁止されていた。今でも一部の登山道は閉鎖中の由。 無人の境内に掲げられた祭典の案内。かつては大勢の参詣客で賑わっていたのだろう。 今は閑散とした舞殿だが、この舞台では無形民俗文化財指定の「生出森八幡神楽」が奉納されていたのだ。 ほらね、こんな標識もありますよ。十分注意して登らないとね。ここから頂上まではとても急な登山道。そのために鎖や頑丈なロープがあるんです。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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