カテゴリ:写真
4月16日土曜日。私は野草の写真を撮りに、近所の太白山麓へ行きました。そこには「仙台市太白山自然観察の森」があり、生物保護のためのセンターが置かれています。ここでたくさんの野草を撮りながら、ついでに山道を登って頂上へと向かいます。中腹の「生出森八幡神社」からは急で険しい登山道に変わり、チェーンやロープの道が続きます。
足元は全て岩場です。 目の前には絶壁が続きます。 登山を助けるため、登山道に沿ってチェーンやロープが張られています。 チェーンの結び目です。 ようやく頂上付近の新緑が見えて来ました。 頂上にある貴船神社の鳥居です。 頂上の樹林がとても神々しく感じます。 頂上の標識です。標高は321mの独立峰。仙台平野からもこの特異な山容が見られ、古代から尊崇の対象だったようです。奈良の飛鳥には霊峰三輪山が見える地に、恭順した東北の蝦夷を接待するための池が設けられていました。陸奥国の国府である多賀城の前身、郡山官衙(かんが=国の建物:仙台市太白区郡山)にも飛鳥と同じ池があり、そこから太白山を望むことが出来ました。恐らくは恭順した蝦夷にも、この山が聖なる山であることを知らしめたのでしょう。 恐らく京の都から勧請した頂上の貴船神社は、当時の朝廷の権威の象徴だったはずです。こうして仙台平野の独立峰太白山は、さらに聖なる山へと変身して行ったのでしょう。 南側から観た貴船神社の側面。 祠に奉納された鈴。 左はかつて奉納された古い鈴。右は地震のために破壊した「貴船神社の奉納碑」。 北西の方向には船形山(1500m)の特徴ある山頂が遥かに見えた。 そして南東の眼下には、隣の名取市桜坂ニュータウンの団地が、木々の隙間から見えた。葉が少ない今の季節は、案外下界の様子が遠望出来る。 自然保護を訴える頂上の標識。 私は頂上で大福、小さなパン、煎餅、飴などを食べてエネルギーを補給した。他にも登山客が数組おり、私はデジカメのシャッターを押してもらった。 右は頂上の句碑。「山笑ふ」はちょうど今頃の季語。新緑が溢れる様子を「山笑ふ」と表現したのだ。では私も一句。 山笑ふ新緑のなほ美しき マックス爺 この日は良い撮影が出来、思いがけない登山も出来た。帰路はさらに厳しいものとなった。他の登山客は登山靴だが、私は底のすり減ったランニングシューズを履いていたからだ。それでもチェーンやロープのお陰で、何とか下山することが出来、麓に停めていたマウンテンバイクで無事帰宅出来たのだった。次の登山がいつになるかは分からないが、老後の楽しみとして再び挑戦したいと思っている。爽やかな山頂の風に感謝しつつ。<完> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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