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マックス爺のエッセイ風日記

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2017.09.07
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カテゴリ:ウルトラマラソン
<5山道~温泉~山道>

    ASにて

 国道286号線に出る。ここは通称笹谷街道。江戸時代は山形から伊達領を経て福島に抜ける街道。県境の峠には六地蔵が立っている。川崎にはかつて伊達の一族が住まい、今も見事な松並木が見られる。私も一度峠を越えて山形市まで走ったことがあった。ランナーが見えて来る。速いランナー達が集団で走っている。彼らは楽に完走出来るペースだ。

           走友T氏   

 国道を左折し、青根温泉への山道に入る。私は初めて通る道。O川さんが道端で立っていた。距離520kmの「川の道」を2度完走し、1520kmの「本州縦断フットレース」を完走した勇者が、きっと走友の応援のために待っていたのだろう。坂道が次第にきつくなり、ランナーの姿が疎らになる。小雨が降って来た。これは台風の余波か。

  

 44.8km地点青根温泉「じゃっぽの湯」。ここが第1関門でスタート後7時間が制限時間。標高は500mほどもあろうか。温泉までの坂は急傾斜で、よほど力のあるランナーじゃないと走って登れないだろう。私達が着いた時はまだ数名のランナーしか通過してなかった。車で追い抜いたランナーもトップグループだったのだろう。ここにASがあり、チェックの装置がある。

  じゃっぽの湯   

 青根温泉はあの古賀政男が戦後籠って作曲を手掛けた地。「じゃっぽの湯」は公共の温泉で、ランナーも入れるようタオルを用意してある。女子のトップは入らずに行った。遊び心のあるランナーが温泉へ行った。よほどの余裕がある人だ。道路でM仙人がチェックポイントへの立ち寄りを誘導し、K宝さん達がASを担当していた。彼は日本人初のトランスアメリカフットレース完走者だ。

   
  <コース図 スタートもゴールも温泉。レースの途中でも2か所の温泉に入れる>

 これまで国内で幾つものウルトラレースを主催されて来た第一人者。その彼が自分の車で移動し、ASで黙々と選手のお世話をしている。本当に偉い人とはこう言うもの。頭が下がる行為だ。いつの間にかM仙人は姿を消した。これでは選手たちがチェックポイント(CP)を探せない。急遽雨の中ビニール合羽を着て誘導。1時間以上声を嗄らして選手たちにCPを教え、関門に間に合うよう励ます。

 コース高低図  

 11時の制限時間のチェックを見届けて、第2関門の遠刈田温泉に向かう。ここで弁当を受け取り、近道を通って青根温泉に戻り昼食。制限に間に合わなかった選手が「じゃっぽの湯」に入る。それもまた楽しみのうち。結局ここのトイレは町の施設で、委託された方がトイレットペーパーを補充していた。ここで待機せよとの使命を無視し、A沼さんと本来のコースに向かう。

  
   
        <青根温泉から峩々温泉へ向かう山道>

 青根温泉から峩々温泉へと向かう山道は表現出来ないほどの急坂。トップランナーは走れるだろうが、普通の人間は歩くのがやっと。一旦登って今度は急な下り。渓谷沿いに峩々温泉はあった。昔は秘湯だが、今は高級温泉なのだとか。ランナーは疎ら。最終ランナーの後に、スイーパーが張り付く。最高地点通過。標高は904m。第10ASで最終ランナーを確認し、蔵王エコーラインをゆっくり下る。

  第2関門にて  

 車中から「いつでも乗って良いよ」と選手たちに声掛け。だが誰1人乗ろうと言うランナーはいない。ギリギリの時間しか残っていないが、必死で遠刈田温泉を目指す。途中でコースを間違ったグループもあった。61.4km地点第2関門の遠刈田温泉神の湯。ここでレースを諦める人。さらに次の第3関門を目指す人。ここは自らの実力と疲労度と相談しての決断だ。13時30分関門を閉じる。<続く>





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Last updated  2017.09.07 06:38:05
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