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マックス爺のエッセイ風日記

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2017.11.06
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カテゴリ:旅、温泉
<若干の補足>

            五島列島

 ようやく長崎の離島旅の話を書き終えた。紀行文を12回連続で書くのは、とても珍しい。なぜなら私の旅は観光やグルメに重きを置かず、歴史や文化の話が中心。大抵の方は辛抱出来ずに訪れなくなり、見る見るアクセス数が減るのがこれまでだった。だが今回は連日たくさんの方が訪ねてくれた。このため最後まで意欲を失わずに済んだことに感謝したい。

  
              <朝鮮通信使絵巻 一>

 今日は若干の補足をしたい。第一は対馬のガイドさん達から、「対馬に来てくれてありがとう」と言われたことだ。この背景には韓国人観光客の問題がありそうだ。朝鮮半島と我が国の間には、古来から確執があった。わだかまりは朝鮮半島の方が強く、今でも強い敵視が残っているように思える。それに民族的、歴史的、政治的な偏見も、彼らの方が強そうだ。

    
               <朝鮮通信使絵巻 二>

 ガイドさんははっきり言わなかったが、韓国人が対馬の土地を買い漁っていることは知っていた。中国人が防衛施設近辺の土地を買い漁っているのも同様だ。彼らの意図がどこにあるかは不明だが、日本の迷惑より彼らの利害や国益を優先していることは確か。北海道や沖縄など、国境を接している地域にこの傾向が強い由。それを知らずして、日米安保反対を叫ぶお人好しの日本人が多いことを恥じる。

  鯨(いさな)獲りの図

 鯨の話を聞いたのは対馬でのこと。この辺りでの捕鯨は壱岐で始まり、対馬へも伝わった由。江戸時代は「いさな」と呼ばれた鯨。「勇ましい魚」の意味だ。1頭の鯨で7つの浦が栄えるとの言葉もある。壱岐では「鯨伏小学校」の前を通り、五島では「さらし鯨」が夕食の膳に載った。私が子供の頃鯨肉は貴重な蛋白源で、かつて福江島にも鯨の缶詰工場が3つあった由。

 関釜フェリーや博多ー釜山間のフェリーが鯨と衝突したと言うニュースを、たまに聞く。昔はもっとたくさん見かけたのだろう。能登半島の真脇遺跡には追い込み漁で獲ったイルカの骨が5千年分堆積している。クジラもイルカも日本人にとっては昔から大切な食料。今はどの島でも「近大マグロ」を養殖中とのこと。

      
                 <元寇図 元と高麗の連合軍>

 今回訪れた島と元寇の関係は欠かせない。鎌倉幕府にとって、元寇は国家の存亡をかけた災難だった。東北からも九州の防備に派遣されたほど。たまたま季節風などの影響で、元と高麗の連合軍は2度とも退却したが、最前線だった対馬や壱岐の被害は甚大だった。敗戦に怒ったフビライ帝は、その後も3度日本への侵攻を企図する。だが、船を提供する高麗の事情で3度目の侵攻は実現しなかった。

  
            <連合軍を迎え撃つ鎌倉武士団>

 水軍を持たない元に代わって艦船を造ったのが高麗国。だが2度の敗戦で国内には造船用の材木が皆無となった。前後するが第2回目の元寇は高麗軍が壱岐島に、元軍が遅れて佐賀県の鷹島に集結。当初は二手に分かれ、再び季節風に遭った元軍の将校が部下を島に置き去りにして国に逃げ帰った。もしこれが無かったら、果たして日本はどうなっていたか。

 津軽の子守歌に「寝んねば山がらもうっこ来らね」とあるが、「もうっこ」が蒙古(元)。対馬から漂着した島民との関係が疑われる。仙台の「もくりこくり」の碑の「もくり」は蒙古で、「こくり」が高句麗、つまり高麗だ。東北の子守歌や石碑にまで元寇の恐怖が遺されている。まして国境の対馬や壱岐島民の恐怖は、末代までも消えないように思う。壱岐の「はらほげ地蔵」の真実が気になる。

     
                    <倭寇の図>

 さて敗戦で元や高麗の力が落ちると、「倭寇」が台頭する。本来は貿易目的だが、それがが不可能な場合は武力で物を奪った。食えなくなった朝鮮の農漁民などが自ら倭寇を名乗るケースもあった由。倭寇は五島、南九州、沖縄本島東海岸、宮古島などに侵攻基地を設け、朝鮮近海や東シナ海を荒らしたが、日宋貿易が始まると姿を消す。対馬の宗氏も朝鮮国王から倭寇の取り締まりを依頼されたようだ。

  

 今回も私にとっては有益な旅となった。ツアーだからこそ、一人では行けない場所に行けると言うもの。さて次の旅はどこへ行こうか。日頃は節約に精を出しているが、旅行に関してはケチしない積り。先ずは健康第一で、体力維持に努めたい。まだ書き足らないが、これで筆を置く。旅先で撮った大量の写真は、改めて掲載したい。





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Last updated  2017.11.06 06:33:48
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