テーマ:美術館・博物館(1557)
カテゴリ:文化論
~仙台市博物館の特別展から~
今回はシカン文化の紹介です。同文化はペルー北部の海岸部に興り、紀元後800年頃から1375年頃まで600年近く栄えました。 上の説明板に載っていた写真を拡大してみました。アーモンドアイ(吊り上がった目)の神像を象った祭器のように思われます。 シカンの金属精錬技術についての説明板です。シカンでは「ヒ素青銅」の精錬技術に長け、これで莫大な富を築いたとあります。上の神像もヒ素青銅による物かも知れませんね。 こんなスチール写真が飾られていました。シカン文化期の遺跡でしょうか。 シカンではモチェ文化から引き継いだ金の精錬にも精通していました。実に見事な胸飾りです。 いずれも見事な金製品ですね。以下にその細部を見てみましょう。 細かい凹凸のある立体的な製品。恐らくは王権を象徴するものだと思われます。 金の鉢に神像が浮かび上がっています。 揃いの金製コップ。やはり権威の象徴ですね。 典型的なアーモンドアイですね。鋳造ではなく、金の板を叩いて形成したみたいです。 現代にも同じような形の刃物があります。丸い部分をグリグリ押し付けて切る方式です。 銀の浅鉢の底にも、大変細かい装飾が施されています。 上も下もビーズの胸飾りです。 埋葬された権力者の顔に被せられたマスクです。遺体には辰砂(水銀)が塗られていた由。これは日本の古墳時代にもかなり使用例があります。防腐のためでもありました。 赤い色が辰砂の痕跡。長い顔ですねえ。 人間型の土製小像3体です。 上が皿、下が水差しです。 右側の水差しの顔と手を拡大しました。異星人そのものですね。 子犬を咥える母犬ですって。 リャマは友達みたいな家畜かも。 下は拡大図です。 やはり目は吊り上がったアーモンドアイですね。 シカン文化の紹介はこれで終わりです。でも特別展はまだ続きますよ。 <続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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