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マックス爺のエッセイ風日記

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2019.02.24
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カテゴリ:旅、温泉
~雪景色~

  

 岩手県から秋田県へ入ると、さらに雪が深くなったような気がする。山の麓の黒い森は秋田杉の美林。秋田は昔から杉で有名だ。

              

 トイレ休憩で寄った高速道のサービスステーション。トイレの窓から氷柱(つらら)が見えた。寒々しい裸の樹木。そして窓に垂れる氷柱。同じ東北でも雪のない太平洋側に住む人間と、豪雪地帯の多い日本海側に住む人間とでは、きっと「冬」や「雪」や「暮らし」に関する概念が異なるのではないか。

  

 男鹿半島が近まると、遠くに真っ白い雪山が見えた。男鹿には本山、真山(しんざん)と言う神聖な山があると聞いたが、あれがそうなのか定かではない。

        

 日本海の浜辺に数本の風車が立っていて、とてもゆっくりとプロペラが回っていた。あの「東日本大震災」以降、急に自然エネルギーの活用が叫ばれるようになった。だが、この巨大な動力装置は果たして「ペイ」しているのだろうか。

  

 ガイドが「右側が大潟村。かつて八郎潟があったところです」とアナウンス。慌ててそちらを見たらもうとっくに通り過ぎていた。そこで左手の窓の外を見ると、辛うじて八郎潟の「出口」が見えた。今は堰を設けて海水が入らないようにしてる由。日本海は薄暮を迎えようとしていた。

       

 鉛色の空の下で日本海が静まり返っている。冬の初め、雷が激しくなるころ、ハタハタが産卵のため岸辺に押し寄せる。昔は「猫またぎ」と呼ばれたほどたくさんの水揚げがあった。今は乱獲のせいか、それとも海水温が上がったためか、漁獲量がかなり減った由。ぶりこ(ハタハタの卵)の硬いゴムのような食感を思い出す。そして山形県酒田市で食べた、塩焼きの絶妙な味も。

  

 初日の夕食は男鹿の水族館で済ませた。水族館の見学はなく、レストランを借り切っての夕食のみ。早速秋田名物の「稲庭うどん」が出た。水族館の前で、波が岩に打ち寄せていた。遥か縄文時代もこの海を丸木舟が漕ぎ渡り、太古には阿倍比羅夫が日本海を漕ぎ渡って秋田の蝦夷と渡島(現在の北海道)を侵略した粛慎族を討伐に来た。そして江戸時代には北前船がこの海を往来していたのだ。

              

 山形蔵王の樹氷ツアーの時もそうだが、極寒の地を訪ねる旅では「完全武装」が求められる。帽子は2枚重ね。セーターも2枚重ねの上に、厚目のウインドブレーカーを着用。ズボン下、ズボンの上から同じウインドブレーカーのズボン。そしてブーツの中には分厚い毛糸の中敷きを入れた。今回のツアーは夜の屋外での行事が「売り物」だったため、あり合わせのもので防寒対策を立てたのだ。<続く>





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Last updated  2019.02.24 00:00:23
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