カテゴリ:旅、温泉
~暗がりの中の柴灯祭 その2~
ここは秋田県男鹿市にある真山神社の境内。神楽殿の前には、これから始まる幾つかの神事を見ようと、たくさんの人が押しかけている。 その神楽殿を湯立て神事の場所越しに見ている観衆。 既に鍋には熱湯が煮えたぎっている。祭りの行事は、神官が湯立て神事を行った後に開始される。熱湯に笹の葉を浸し、その湯を観衆に振りかけるのだ。 湯立て神事が終わると、いよいよ積まれた柴に火が点けられる。もうもうと上がる白煙。 神楽殿ではなまはげ行事が始まったようだ。だが遠くて良く見えない観衆は、中継のスクリーンにじっと見入っている。 この日、なまはげ役の青年たちは山から石段を下りて境内へやって来る。まだ素顔のままだ。 神官は予め祈祷を済ませた鬼の面を、青年たちに一枚ずつ手渡して行く。 暗がりの中で、青年たちは鬼の面を付ける。それで初めて人間からなまはげへと化身する。 面を付けた青年たちは、再度石段を登って奥宮へと帰って行く。恐らくこれは毎年繰り広げられるこの地区のなまはげ行事を、私たちに再現して見せたのだと思う。 燃え盛る柴灯(せど)の前で繰り広げられるなまはげの踊り。 この踊りは著名な舞踏家石井漠氏(故人)の振り付けと、子息の作曲で構成されたもの。 柴灯を背にしながら、スクリーンを食い入るように見つめる来場者たち。外国人の方も大勢見えていました。 闇に溶け込む仁王門の背面。私は不安定な場所に立ち、長時間寒さを堪えながら撮影したのだが、2時間半が限界だった。この後「なまはげ館」で暖を取りながら、展示物に見入っていた。自分としてはそれもまた大いなる収穫だったと思っている。<不定期に続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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