テーマ:家庭菜園(58773)
カテゴリ:園芸・家庭菜園
<育てる>
「諸君、こんな色のバラが咲き出したぞ」。男が言う。だがそれは特段男が世話をしたわけではない。まあ伸び過ぎた枝を剪定し、年に1度固形肥料をその周囲にポトンと落とすくらいなものなんじゃ。まあ言ってみれば、勝手に育っているようなものさ。 「諸君、こんな実もなったんじゃ」。男は得意そうにそう言った。去年は植えてから2年目の柿の木に花が咲き、たった1個だけ実ったのをなんと「干し柿」にしたんじゃと。青梅の方も収穫は少なかったが、瓶で梅干をつけた。柿の花は去年よりずっと多く、青梅の数も去年よりは多いはず。自分で食べる分くらいの梅干しは出来そうだと、男はほくそ笑んでいる。 「諸君、こんなかわいい花が咲いた」。そう言って男は鼻をうごめかした。4月の俳句教室でKさんが持って来てくれた「エノモトチドリ」。「本当に咲くんじゃろか」。一時はそう疑ってもいたようだ。なにせ芋虫みたいな球根で、根などは出てもいなかった。それを毎日水やりし、週に1度は液体肥料を施したんだと。そのおかげでついに咲いたのさ。この1鉢で1万円以上の価値があると聞いたんじゃが。 「さてお立合い」。男は言う。「ここからがいよいよ本職の話じゃ」。奥の柵に沿った苗はブロッコリーとカリフラワーが3株ずつ。その陰で見えないけど、ネット沿いにゴーヤが3株。一番左の畝にはミニトマトが2本とナスが5本。左から2番目にトマト10本。その右の一見何もない畝には、モロッコ隠元の種を蒔いてある。そして一番右の畝に雲南百薬が3株とジャガイモだ。 これは裏庭のジャガイモ畑でのう。来月の収穫が終われば、カボチャの種を蒔く。 こっちは三つ葉畑。もう3度は収穫したかのう。ふぉっふぉっふぉ。 キュウリは遅霜にやられて葉が黄ばんだが、今では持ち返したぞ。もちろん支柱もしてネットも張った。ナスは「ヨトウムシ」にやられてのう。「夜盗虫」と書くくらいなので、夜土の中から出て来て、葉や茎を食い切る悪いヤツだ。専用の薬を撒いた翌日に、ノコノコ1匹出て来よった。それ以来は無事育っておるよ。 トマトは順調じゃ。脇芽を摘み、ひもで支柱にしばっとる。ミニトマトもそうじゃが、既に黄色い花が咲き出した。ワハハ。雲南百薬は大実験をやったんじゃ。この冬は根っこを掘り上げず、そのまま外で冬越しさせた。もちろん土を被せてのう。芽が出たのは例年より1か月遅かったが、それでもちゃんと芽が出ることが証明されたんじゃよ。ふぉっふぉっふぉ。 ブロッコリー(左)もカリフラワー(右)も春用の苗なので、「とう」が立つのが早そうじゃ。これではブロッコリーなど、冬のようには大きくならんぞ。う~む。 ゴーヤ(左)は南国の野菜だけあって、まだ小さいのう。ブロッコリーやカリフラワーの茂った葉を、先日鎌で切り落とした。もちろん日が良く当たるためじゃよ。右のレタスは東の畑のタマネギの間に植えとるんじゃが、直ぐに葉が大きくなってのう。外側からどんどん葉を摘んで食べとるぞ。ほほほ。 パセリ(左)は今のところ、野菜サラダの付け合わせじゃが、スパゲッティに入れても美味しいだろうな。ニラ(右)は2度目の収穫済み。どちらもビタミン豊富で栄養満点。一人暮らしの爺にはとっても貴重な野菜じゃよ。 さて最後に残ったタマネギじゃが、今回は根切り虫にやられてのう。収穫は4割減かのう。それでも結果的に間引きされた形なので、大物が獲れるかもなあ。ふぉっふぉっふぉ。こうして男の野菜自慢は終わりがないのであった。<不定期に続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|