テーマ:写真俳句ブログ(37642)
カテゴリ:俳句
~梅雨時の花々と俳句~
<ブラックベリー> 木苺をふふめば雨の味がして 比田 誠子 *ふふむ=含むの古語 ブラックベリーをキイチゴの仲間と理解して 卯の花は日をもちながら曇りけり 千代女 山かけて卯の花咲きぬ須磨明石 支考 卯の花の絶え間たたかん闇の門 去来 写真はバイカウツギ(梅花空木)でしょうか。ウツギの別称は卯の花。夏の季語です。 紅うつぎ風移る間も紅たもつ 殿村莵絲子 写真はヒメウツギ(姫空木)でしょうか。ウツギと名が付いても科が違うことがあります。 谷ゆけば硫黄こぼるる花卯木 秋元不死男 写真はハコネウツギ(箱根空木)でしょうか。「卯木」をうつぎと読ませるようです。 薔薇垣の夜は星のみぞかがやける 山口誓子 夕風や白薔薇の花皆動く 正岡子規 花びらの薔薇のかたちを守りけり 辻美奈子 バラ(薔薇)には色んな品種があるのでしょうが、私はその多くを知りません。夏の季語です。 梅雨なかば名を忘れたる白き花 マックス爺 花の名前を良く忘れます。聞けば思い出すのでしょうが、なかなか覚えられなくなりました。 <キンギョソウ(金魚草)> いろいろな色に雨ふる金魚草 高田風人子 かな女忌の来る鉄線の濃紫 殿村莵絲子 鉄線の花の紫より暮るる 五十嵐 播水 鉄線花うしろを雨のはしりけり 大嶽青児 「鉄線花」と「カザグルマ」などを交配した園芸種がクレマチスですが、俳句では同じものとして扱っています。夏の季語。 <咲き終えたテッセン(鉄線)のヒゲ> てつせんの花てつせんに巻きつける 林 徹 <タチアオイ(立葵)> 立葵いま少年の姿して 岩田由美 立葵天香具山隠しけり 八木林之介 *あまのかぐやま=大和三山の一つ <ムラサキツユクサ(紫露草)> 露草の露千万の瞳かな 富安風生 便宜上自然種の露草の句を採りました。秋の季語です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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